May 8, 2019 / 1:51 AM / 16 days ago

強力な緩和継続を共有、輸出減の波及や消費増税を懸念=日銀議事要旨

 5月8日、日銀が公表した3月14・15日の金融政策決定会合の議事要旨によると、海外経済の下振れリスクを意識しながら、先行きの金融政策運営について議論が展開された。写真は日銀本店。東京で2017年9月に撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 8日 ロイター] - 日銀が8日に公表した3月14・15日の金融政策決定会合の議事要旨によると、海外経済の下振れリスクを意識しながら、先行きの金融政策運営について議論が展開された。大方の委員が、強力な金融緩和を粘り強く続けることが適当とするなか、追加緩和の必要性を主張する声も出た。また、輸出や生産の減少が内需に波及することや、消費増税の影響を懸念する声もあった。

当日の会合では、大方の委員が物価2%目標に向けたモメンタム(勢い)は維持されているとし、「現在の金融市場調節方針のもとで、強力な金融緩和を粘り強く続けていくことが適切」との認識を共有。金融政策運営は、賛成多数で現状維持を決めた。

ただ、海外経済の減速などを踏まえ、先行きの政策対応については、さまざまな意見が出された。

多くの委員は、現在のプラスの需給ギャップを持続するよう、「経済・物価・金融情勢をバランス良く踏まえつつ、現在の緩和政策を粘り強く続けていくことが必要」と述べた。ある委員は「金融機関や市場機能に与える副作用についてこれまで以上に留意」しながら、現行の金融緩和政策を維持することが必要との見解を示した。

一方、ある委員は、現時点では、内外経済のデータ蓄積を待つ必要があるため、現行政策の継続が適当としながらも、「経済・物価を巡る下方リスクが顕在化しているのであれば、政策対応の準備をしておくべき」と指摘。また、ある委員は、低下した予想物価上昇率を再び高めることの難しさなどを考慮すれば、「経済・物価情勢の局面変化に際しては、先制的に政策対応することが重要」と述べた。

また、1人の委員は「消費税率引き上げが経済・物価を下押しするリスクは相応にある」とし、物価安定の目標の早期実現が見通せないなか、「財政・金融政策がさらに連携して総需要を刺激することが重要」と指摘した。

1人の委員は、先行き物価上昇のモメンタムが失われる懸念が生じれば、断固とした追加緩和を行うことを強調するとともに「一部で指摘されている緩和限界論には明確に反論すべき」と述べた。

物価の先行きについては、複数の委員が「輸出や生産の減少が雇用や内需に波及し、物価上昇のモメンタムを弱めることがないか、これまで以上に警戒すべき」との認識を示した。

また、1人の委員は、海外経済の下振れリスクが一部顕在化する中、景気の下方への局面変化が進みつつあるとし、「海外経済動向や消費税率引き上げの影響次第では、今後、景気後退への動きが強まっていく可能性がある」との懸念を表明。消費増税については、別のある委員も「海外経済の減速が日本経済に下押し圧力をかける中、先行きの消費に悪影響を及ぼすリスクがある」と指摘している。

清水律子

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