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必要ならイールドカーブの形状調整、副作用も配慮=中曽日銀副総裁
2017年10月19日 / 01:35 / 1ヶ月前

必要ならイールドカーブの形状調整、副作用も配慮=中曽日銀副総裁

[東京 19日 ロイター] - 日銀の中曽宏副総裁はニューヨーク連銀主催のセミナーで18日(現地時間)に講演し、先行きの金融政策運営について、経済・物価・金融情勢を踏まえ、必要ならイールドカーブの形状についても調整を行っていくと語った。また、金融システムの不安定化などの副作用をできるだけ小さくしながら、最適な金利水準を実現していく必要があるとも述べた。19日に日銀がホームページで内容を公表した。

 10月19日、日銀の中曽宏副総裁はニューヨーク連銀主催のセミナーでに講演し、先行きの金融政策運営について、経済・物価・金融情勢を踏まえ、必要ならイールドカーブの形状についても調整を行っていくと語った。写真は都内で2015年4月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

中曽副総裁は、昨年9月に導入した長期金利も操作対象とする長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)政策について「チャレンジングな試み」としながらも、「短期金利ほど精緻にコントロールできるわけではないが、この先も2%の物価安定目標の実現のために、最も適切なイールドカーブの形成を促していくことは十分可能」と断言した。

そのうえで最適なイールドカーブに関して、均衡金利の概念を拡張した均衡イールドカーブを計測して「さまざまな角度から理論的・実証的な分析を進めている」と説明。「なお研究途上の課題も少なくない」としながら、先行きの金融政策運営について「経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、必要であればイールドカーブの形状についても調整を行っていく方針」と語った。

YCC政策の枠組みの下では「国債の買い入れ額を操作目標として固定する方法では、最適なイールドカーブを形成することはできない」と指摘。同じ買い入れ規模でも「金利をどの程度押し下げるかは、その時々の経済・物価情勢や国債市場の状況によって異なる」とし、「国債買い入れ額は内生的に決まる」と語った。

さらに、日銀による大規模な国債買い入れの継続によって国債が品薄になれば、「より少額の国債買い入れによって、同じ金利水準を実現できることになる」と述べた。

また、YCC導入の背景となったイールドカーブの過度なフラット化の弊害に関して「金融機関収益の下押しを通じて、金融仲介機能が停滞したり、金融システムが不安定化するリスクも無視できなくなる」と指摘。

こうしたリスクが顕在化すれば「金融緩和の波及経路が阻害され、かえって物価の安定や持続的な経済成長の実現が遠ざかってしまう」とし、「日本銀行としては、このような副作用をできるだけ小さくしながら、最適な金利水準を実現していく必要がある」と語った。

伊藤純夫

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