[東京 18日 ロイター] - 日銀は18日、金融機関の手元資金である日銀当座預金残高のうち、年0.1%のマイナス金利が適用される残高が29兆7240億円になったと発表した。1カ月前の22兆3030億円から7兆円強増えた。
マイナス金利の適用は2月16日にスタート。4月16日時点で、業態別で日銀に対し金利を支払う預金残高が最も多いのは信託銀行の11兆4740億円。次いでゆうちょ銀行など「その他準備預金制度適用先」が11兆4010億円で、この2つで全金融機関のマイナス金利適用残高の8割弱を占めた。
一方、都市銀行のマイナス金利適用残高は2兆1160億円にとどまったが、1カ月前の6150億円から3倍に急増した。
日銀は、マイナス金利導入にあたり、当座預金残高を3つに区分。1)2015年の平均残高である「基礎残高」にはプラス0.1%の金利、2)所要準備額と貸出支援制度などの利用額に基礎残高の一定割合となるマクロ加算額を加えた「マクロ加算残高」はゼロ金利、3)当座預金残高から上記2つの残高を除いた「政策金利残高」にマイナス0.1%の金利を適用している。
3カ月ごとにゼロ金利適用範囲を見直すことで、マイナス金利適用額を10兆━30兆円に抑える意向だ。
竹本能文
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