October 3, 2019 / 5:44 AM / 13 days ago

予防的な政策措置も考え方に取り込み、結論出す必要=布野日銀委員

[松江市 3日 ロイター] - 日銀の布野幸利審議委員は3日、松江市内で記者会見し、先行きの金融政策運営について「予防的な政策措置というものも考え方に取り込みながら結論を出していかなければいけない」と述べ、実体経済に影響が出る前に政策対応する可能性もあり得るとの考えを示した。

 10月3日、日銀の布野幸利審議委員(写真)は、松江市内で記者会見し、先行きの金融政策運営について「予防的な政策措置というものも考え方に取り込みながら結論を出していかなければいけない」と述べ、実体経済に影響が出る前に政策対応する可能性もあり得るとの考えを示した。日銀本店で2015年7月撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

布野委員は午前の講演で「物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれることが予見される場合には、それを未然に防ぐことが必要だ」と語っていた。

布野委員は「物価安定の目標」に向けたモメンタムを見極める上で需給ギャップが重要との見方を示した上で「さまざまな動きが需給ギャップにどういう形で影響を与えていくかを見据えることが眼目だとは思っているが、結果としてそれが現れる段階ではなく、ある程度予見することが重要だ」と指摘。「結果が出てからでは遅い」と強調した。

追加緩和の手段については「短期金利の引き下げ、長期金利操作目標の引き下げ、資産買い入れの拡大、マネタリーベースの拡大ペースの加速など、さまざまな対応がある」と述べ、あらゆる可能性を排除しない姿勢を鮮明にした。

<今月の会合は非常に重要>

日銀は足元の状況について「海外経済の減速の動きが続き、その下振れリスクが高まりつつあるとみられるもとで、物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れについて、より注意が必要な情勢になりつつある」として、10月30─31日の金融政策決定会合で経済・物価動向を改めて点検する方針を示している。

布野委員は「今月の金融政策決定会合は非常に重要な決定会合」との認識を示し、「経済、物価、金融情勢を踏まえて、適切に政策措置をとることが重要だ」と語った。「特に米中経済が日本経済にどう影響するか注視していきたい」という。

海外経済持ち直しの時期については「現時点では見通せていない」と述べ、反転のタイミングは「米中通商交渉がどういう形で進展してくるかがトリガーのひとつになる」との見方を示した。

日銀が1日に発表した全国企業短期経済観測調査(日銀短観、9月調査)は、大企業・製造業の業況判断指数(DI)が3四半期連続で悪化したものの、市場予想よりも強かった。

布野委員は短観結果について「全産業全規模ベースの業況判断はプラスを維持しており、(日本経済は基調としては緩やかに拡大しているという)私の見方とおおむね整合的だ」としながらも、「短観判断のみで思考停止状態に入って会合に臨む考え方はない」と述べ、ギリギリまで情勢を見極める姿勢を示した。

*内容を更新しました。

志田義寧 編集:内田慎一

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