June 11, 2018 / 10:01 AM / 7 days ago

焦点:日銀、次回会合で弱い物価動向点検 現行政策は維持

[東京 11日 ロイター] - 日銀は14、15日の金融政策決定会合で、現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)付き量的・質的金融緩和政策の維持を決める見通し。今回の会合では、7月末に公表する新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」に向け、需給が引き締まっている日本経済の下で、弱さが目立つ物価動向について、その要因や構造などを重点的に点検する。

 6月11日、日銀は14、15日の金融政策決定会合で、現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)付き量的・質的金融緩和政策の維持を決める見通し。写真は日銀本店、2015年2月撮影(2018年 ロイター/Thomas Peter)

4月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同月比0.7%の上昇と、2カ月連続でプラス幅縮小となった。「値上げの春」にもかかわらず物価の伸びが鈍化したことで、足元の物価の弱さが鮮明になった。

決定会合では、景気拡大や労働需給の引き締まりに比べて、物価がなお弱めの動きを続ける現状について、中心に議論する見通し。

4月の会合で決めた前回の「展望リポート」では、物価のリスク要因として中長期的な予想物価上昇率が高まらない可能性に触れ、今回も企業が賃上げや価格転嫁に踏み出せない現状について分析を急ぐ。

また、人手不足を背景にした自動化投資などにより、生産性が上昇する結果、物価上昇力に下押し圧力がかかりやすくなる構造的な問題についても、検討を深めるとみられる。

物価の伸び悩みが続けば、前年比1.3%の上昇を見込む18年度の消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)の見通しは、次回「展望リポート」での引き下げも視野に入る。19年度以降については、今後の物価指標を見極めつつ、慎重に判断する。

ただ、日銀内では、政策判断の基準である「物価上昇のモメンタム(勢い)」は損なわれていないとの見方が多く、現行の金融政策が維持される公算が大きい。

今年1─3月期の実質国内総生産(GDP)は、改定値が年率換算で0.6%減と9・四半期ぶりのマイナス成長となった。

だが、雇用は引き続き逼迫しているほか、11日発表の4月機械受注統計は、設備投資の先行指標である船舶・電力を除いた民需の受注額が、事前予測を大幅に上回った。

こうした強めの指標が意味する経済的な動きも含め、総合的な情勢判断を下すことになりそうだ。

このほか、決定会合では、カナダでの主要7カ国(G7)首脳会議で鮮明になった貿易を巡る対立が、金融市場に与え得る影響についても議論する見通し。現状との乖離が大きい長期国債の買い入れペースについては「年間約80兆円」をめどとする表現を据え置く方向だ。

梅川崇 伊藤純夫 編集:田巻一彦

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