December 26, 2017 / 3:20 AM / 7 months ago

「追加緩和行うべきではない」、大方の委員が認識共有=日銀10月会合

[東京 26日 ロイター] - 日銀が26日公表した10月30、31日開催の金融政策決定会合議事要旨によると、大方の政策委員が「現時点で追加緩和を行うべきではない」との認識を共有した。現在の実質イールドカーブは、均衡金利の概念を拡張した均衡イールドカーブを全年限で大幅に下回っており、十分に緩和されているとの見解も表明された。

 12月26日、日銀が公表した10月30、31日開催の金融政策決定会合議事要旨によると、大方の政策委員が「現時点で追加緩和を行うべきではない」との認識を共有した。写真は都内で2014年1月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

会合では、大方の委員が「企業の賃金・価格設定スタンスがなお慎重なものにとどまっている」としながらも、物価2%目標に向けたモメンタムは維持されているとして「現時点で追加緩和を行うべきではない」との認識を共有した。

現在のイールドカーブ・コントロール(YCC)政策では、経済を加速も減速もさせない中立金利を年限別にならべた「均衡イールドカーブ」という概念を示し、実質イールドカーブを均衡イールドカーブよりも下に抑制することで緩和環境をつくり出している。

ある委員は「現在の実質イールドカーブの水準は、全ての年限において均衡イールドカーブを大幅に下回っている」とし、「過去の金融緩和局面と比べても、既に十分に緩和的」との分析を示した。

さらに複数の委員は、物価2%目標の達成を急いで「極端な金融緩和策」をとる場合、「金融不均衡の蓄積や金融仲介機能の低下といった副作用が生じる」との懸念を表明した。

政策の現状維持には、9月会合に続いて片岡剛士審議委員が反対した。同委員は「イールドカーブにおける、より長期の金利を引き下げる」観点から、「15年物国債金利が0.2%未満で推移するよう、長期国債の買い入れを行うことが適当」と主張した。

これに対して何人かの委員は、15年物金利の引き下げについて「経済・物価に及ぼす具体的な政策効果や、それをもたらすメカニズムが明らかでない」と指摘。ある委員は、超長期ゾーン金利の引き下げは「保険や年金の運用利回りの低下などを通じ、国民のマインド面に影響を及ぼすことが懸念される」と反論した。

会合では、新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」についても議論が行われ、2017年度と18年度の物価見通しを引き下げたものの、物価2%の到達時期は「19年度ごろ」に据え置いた。

展望リポートの物価の先行きに関する記述に対し、片岡委員が「来年以降、2%に向けて上昇率を高めていく可能性は現時点では低い」として反対した。

伊藤純夫

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