July 3, 2018 / 1:25 AM / 4 months ago

日銀が18・19年度の物価見通し引き下げ検討、構造要因が重し=関係筋

 7月3日、日銀は7月末の金融政策決定会合で議論する新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)の見通しについて、足元の弱さや構造要因による下押し圧力を踏まえ、18、19年度の下方修正を検討する方向だ。写真は日銀本店前を歩く男性。2016年7月に東京で撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

[東京 3日 ロイター] - 複数の関係筋によると、日銀は7月末の金融政策決定会合で議論する新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)の見通しについて、足元の弱さや構造要因による下押し圧力を踏まえ、18、19年度の下方修正を検討する方向だ。

日銀は4月の展望リポートで、コアCPIの18年度の前年比上昇率を1.3%(政策委員の大勢見通しの中央値)、19年度を1.8%(同)としたが、その後に判明した指標は直近ピークの2月の1.0%から、4、5月には0.7%までプラス幅が縮小。日銀を失望させる内容となった。

こうした足元の物価の弱さも踏まえ、日銀は7月の展望リポートで、人手不足を中心とした日本経済の需給の引き締まりにもかかわらず、物価上昇が鈍い要因を集中的に分析する方針だ。

長く続いたデフレ経済の影響で企業や家計のデフレマインドが根強く残っていることや、企業が省力化投資や過剰サービスの見直しなど生産性の向上によって賃金コストの上昇を吸収しているほか、インターネットを介した通信販売の拡大など各種の構造要因に踏み込む考え。   

日銀内でも、物価の鈍さについて「一時的な要因だけでは説明できない」(幹部)との見方が少なくない。こうした構造的な要因が、一定程度、物価の下押しに作用し続けるとみられる。

さらに足元の物価が、日銀の想定を下回って推移しており、実際の物価上昇の影響を受けやすいインフレ期待の高まりも後ずれが避けられないとの見方が台頭。物価見通しは18年度が1%程度、19年度は1%台半ばに下方修正される可能性がある。

それでも景気拡大が続く中で、日本経済の潜在的な供給力と実際の需要の差である需給ギャップの改善を柱とした物価上昇のメカニズムは、途切れていないとの見方が多い。

ただ、米中経済摩擦が激化するリスクが高まりつつあり、国際貿易への打撃が鮮明になれば、企業マインドの悪化を通じて、経済の前向きのメカニズムに悪影響が出かねない。こうした世界的な経済情勢が物価動向に与える動きも慎重に見極め、展望リポートの見通し期間の最終年度である20年度について、1.8%上昇の見通しを見直す必要があるかどうか議論するとみられる。

伊藤純夫 梅川崇 編集:田巻一彦

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