[東京 24日 ロイター] - 日銀が24日に発表した2022年12月の物価の基調を示す指標によると、ウエートを加味した品目ごとの上昇率分布で上下10%を機械的に除いた「刈込平均値」が前年同月比プラス3.1%と初めて3%台に乗せた。他の指標も、データを遡ることができる2001年以降で最高の伸びを更新、値上げが広く浸透する中で物価の上昇基調が続いている。
品目ごとの上昇率分布の真ん中に当たる「加重中央値」はプラス1.4%、品目別分布で最も頻度の多い上昇率である「最頻値」はプラス1.6%で、いずれも最高を更新した。上昇品目の比率は81.2%と、8割を上回った。
一連の指標は日銀が総務省発表の消費者物価指数をもとに算出し、毎月発表している。日銀は物価の基調を正確に把握するため、生鮮食品を除く消費者物価指数(コアCPI)だけでなくさまざまなコア指標を総合的に見ている。12月のコアCPIは前年同月比プラス4.0%で1981年12月以来の4%乗せとなり、日銀が目標とする2%の倍になった。
(和田崇彦)
私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」