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予想インフレ引き上げ、中銀単独では限界 労働改革が重要=佐藤日銀委員
2017年3月28日 / 18:26 / 8ヶ月後

予想インフレ引き上げ、中銀単独では限界 労働改革が重要=佐藤日銀委員

[29日 ロイター] - 日銀の佐藤健裕審議委員は28日、米イエール大学で講演し、いったん低下した長期予想インフレ率を引き上げるには中央銀行単独では限界があるとし、労働市場改革を中心とした構造政策による潜在成長率の引き上げが必要と語った。日本の長期予想インフレ率がゼロ%程度に低下している可能性も指摘した。

3月28日、日銀の佐藤健裕審議委員(写真)は、長期予想インフレ率引き上げには中央銀行単独では限界があるとし、労働市場改革が重要と語った。写真は2012年9月、都内で撮影(2017年 ロイター/Yuriko Nakao)

日銀が29日、ホームページに内容を公表した。

佐藤委員は、量的・質的金融緩和(QQE)導入後の4年にわたる経験として、「いったん低下した長期予想インフレ率を引き上げることは、大規模な非伝統的金融政策でも容易ではないことがわかった」と語った。

中央銀行は高過ぎる予想インフレ率を引き下げることについて「過去の実績に裏付けられた信認がある」一方、「低過ぎるインフレ率により信認を失った中央銀行の物価目標は経済モデルの前提とはならない」と指摘。

日本のように、いったん長期予想インフレ率が低下すると「ゼロ金利制約の存在により中央銀行の能力が著しく制約される」とし、「長期予想インフレ率は中央銀行により決定されるという金融政策論の前提は、日本の経験により否定された」と結論づけた。

長期予想インフレ率を目標に向けて引き上げていくには「中央銀行単独では限界がある」と述べ、強力な金融緩和を進めながら「構造政策による潜在成長率の引き上げを併せて進めていく」必要性を指摘した。

特に労働市場改革が重要とし、「人口減少により人手不足感が高まっている今が改革のチャンス」と強調した。

また、エコノミストを対象にした調査では1%程度で推移している日本の長期予想インフレ率について「実はゼロ%程度に低下しているとみる方が説得的」と語った。

伊藤純夫

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