April 2, 2018 / 2:11 AM / 6 months ago

日銀短観、大企業・製造業の景況感が悪化:識者はこうみる

[東京 2日 ロイター] - 日銀が2日発表した3月全国企業短期経済観測調査(短観)では、改善が続いてきた企業の景況感が頭打ちとなった。

 4月2日、日銀が2日発表した3月全国企業短期経済観測調査(短観)では、改善が続いてきた企業の景況感が頭打ちとなった。写真は東京のオフィスビルの立ち並ぶエリアで2009年2月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

大企業・製造業の景況感は昨年12月調査から8四半期ぶりに悪化、同非製造業も6四半期ぶりに悪化した。

市場関係者のコメントは以下の通り。

<みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト 上野泰也氏>

大企業製造業・業況判断DIが12月短観に比べ2ポイント悪化し、非製造業も下がっているので、景気をけん引してきた大企業製造業・非製造業の業況が踊り場的な状況になってきた印象を持つ。

円高という大きな環境変化があることに加え、個人消費の停滞継続という中で、DIが改善してきた勢いが途切れた格好だ。

ただ、中小非製造業・業況判断DIの数字が改善していることや、需給判断DIが上っているので、大きく崩れることはない。

政治リスク、米国の保護主義策、米金融政策など大きな材料があるため、今回の日銀短観ではマーケットへの大きな影響は想定しにくい。

<三菱総合研究所 政策・経済研究センター 研究員 田中康就氏>

大企業・製造業の業況判断DIは久しぶりに悪化していたが、背景には輸出・生産の拡大ペース鈍化と円高進行があるとみている。

トランプ米政権下で先行きの不透明感が高まる中、これまで輸出と生産の拡大が製造業の業況判断を押し上げてきた側面がある。中国の春節休みのずれでトレンドが見えにくくなっているが、動きが弱いのが心配だ。

一方、2018年度の大企業・製造業の想定為替レートは109.66円。現行レートは106円程度と、想定レートに比べて円高で推移している。先行きは110円程度まで円安方向に戻していくとみているが、円高基調が続けば、さらに先行きの悪化要因につながりそうだ。

設備投資は人手不足による省力化投資や更新・維持用の投資ということで、足元必要な投資が一定程度でてくる。18年度も17年度並みには設備投資は伸びてきそうだ。

<SMBC日興証券 チーフマーケットエコノミスト 丸山義正氏>

業況判断は昨年12月調査時に上振れていたが、落ち着いてきたようだ。この間に円高が進行したが、自動車などは悪くなっておらず為替主導の低下とはいえない。株高による高揚感が剥げ落ちてきたとみてよさそうだ。

ピークを付けた感じはあるが、足元堅調な景気の成長ペースを踏まえれば、ここから下がるというより、高原状態に移行していくのではないか。

想定為替レートは1ドル110円をやや下回る程度で、足元の相場より高めの水準だった。企業が発表する来期の収益計画では徐々に前年比マイナスの数値が出てきているが、1ドル110円を下回る推移が続くようなら、先行きも当然、ネガティブな影響が出てくるだろう。

プラス3%程度を期待した18年度の設備投資計画は、プラス2.3%にとどまった。2017年度計画も下方修正されており、さほど強さはみられなかった。

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