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波乱相場の行方:長期金利0.150%まで低下、リスクオフで

[東京 18日 ロイター] - 円債市場では、今年3月までの10年国債利回りJP10YTN=JBTCは0.150%まで低下するとの見方が多い。原油安、株安が一段と進んでおり、リスクオフから安全資産とされる国債に逃避マネーが流れ込むとみられている。金利急低下の反動による調整も入る可能性があるが、基調的に日銀の国債買い入れ年限延長や今年1月からの国債買い入れ増額で、需給がさらに引き締まるとみられている。

 1月18日、円債市場では、今年3月までの10年国債利回りは0.150%まで低下するとの見方が多い。原油安、株安が一段と進んでおり、リスクオフから安全資産とされる国債に逃避マネーが流れ込むとみられている。写真はソウルで2011年4月撮影(2016年 ロイター/Lee Jae Won)

市場関係者の見方は、以下の通り。

●長期金利は0.3%台に調整してもおかしくない

<みずほ証券・シニア債券ストラテジストの丹治倫敦氏>

今年3月末ごろまでを展望すると、ここまで金利が下がってきたので、いったん金利が跳ねる瞬間がありそうだ。10年債利回りで0.3%台に調整してもおかしくはない。しばらく価格は高値圏で推移したあと、金利に上昇圧力がかかり、その後はまたじりじりと金利が低下する流れになりそうだ。

グローバルにリスクオフになっているが、円債は外債に比べて割高なため、調整圧力が生じやすいとみている。きっかけとしては、入札のタイミングでも金利に上昇圧力がかかる可能性がある。

長期金利の予想レンジ(今年3月まで):0.150─0.400%

●追加緩和を警戒するタイミング

<JPモルガン証券・チーフ債券ストラテジストの山脇貴史氏>

10年債利回りは、節目の0.2%を割り込みながら徐々に低下していくとみている。追加緩和を警戒するタイミングが、出てくることもあり得る。原油安、株安がかなり深刻化してきており、リスクオフから欧米金利も低く抑えられていく展開になる可能性が高い。昨年は、日銀が追加緩和を発表しなくても市場の失望は限られていたが、今の状況は異なっている。小規模緩和や緩和見送りとなれば市場の失望を誘う可能性もある。日銀にとっては非常に苦しい時間帯となってくると思っている。

長期金利の予想レンジ(今年3月まで):0.150─0.250%

●中国景気底打ちならリスクオフ反転

<明治安田アセットマネジメント 取締役執行役員(運用担当) 小泉治氏>

長期金利は今年1─3月にボトムを付けるだろう。リスクオフの流れが反転するには、その震源とみられる中国の景気悪化に歯止めをかけるような経済指標が出てくることが前提条件。原油安も中国景気悪化の影響が強く影響している。

昨年12月に利上げに踏み切った米連邦準備理事会(FRB)は当面静観する姿勢を示し、年4回とみられていた利上げペースは鈍化するだろう。日銀はドル/円が115円といった急速な円高が進行しない限り、様子見姿勢とみられる。

4月公表の展望リポートで、インフレ目標2%達成が遠のいたという議論になれば、追加緩和カードを切るかもしれない。しかし、仮に追加緩和に踏み切れば、材料出尽くしになる可能性がある。日銀としては緩和カードをできるだけ先延ばしにしたいとの思惑が強いだろう。

長期金利の予想レンジ(今年3月まで):0.190─0.400%

●政策当局のハト派発言、弱気ムードに歯止め

<クレディ・アグリコル証券・チーフエコノミスト 尾形和彦氏>

21日の欧州中央銀行(ECB)理事会で、政策変更は予定されていないが、ドラギ総裁から追加緩和に前のめりの発言が出てくるのかに注目。日米欧の政策当局者からのハト派的な発言が相次げば、市場の弱気ムードに歯止めをかける可能性がある。

ただ、日銀としては、昨年12月に決定した異次元緩和の補完措置の効果を見極めている段階。日銀が追加緩和に踏み切るとしても、展望リポートが公表される今年4月以降ではないか。長期金利は1─3月が底だろう。年度末が近づくにつれてボラティリティーが高まりやすいことを踏まえると、買いを手控える動きも予想される。

長期金利の予想レンジ(今年3月まで):0.180─0.300%

金利マーケットチーム 編集:田巻一彦

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