October 6, 2018 / 10:07 PM / 13 days ago

焦点:ブラジル次期大統領、避けられない連立相手探しの試練

[ブラジリア 4日 ロイター] - ブラジルの次期大統領は就任直後から財政悪化や景気低迷などの課題に直面するが、どの候補が勝っても議会で改革を通すための連立相手探しに苦慮しそうだ。

 10月4日、ブラジルの次期大統領は、どの候補が勝っても議会で改革を通すための連立相手探しに苦慮しそうだ。写真は一騎打ちの展開が予想される右派候補ボルソナロ下院議員(左)と左派の労働党候補アダジ元サンパウロ市長。それぞれ8月と9月撮影(2018年 ロイター/Paulo Whitaker/Nacho Doce)

7日は大統領選の第1回投票と同時に議会選が行われ、下院は513の全議席、上院は81議席の3分の2が改選される。大統領選は右派候補ボルソナロ下院議員と左派の労働党候補アダジ元サンパウロ市長による一騎打ちの展開が予想される。

ブラジルは過去数十年で最悪の景気後退からの回復途上で、国民に負担を強いる年金制度改革も控えており、次期大統領は来年1月1日の就任後に迅速な行動が求められる。

大規模な変革を進めるには議会対策が不可欠だが、有力大統領候補2人はいずれも議会対応や連立合意で苦戦が見込まれる。

選挙戦で首位に立つ極右のボルソナロ氏は、議会との癒着がはびこるブラジルの政治体質を批判している。しかしボルソナロ氏が勝てば、右派勢力は政権樹立に向けた議会での交渉が避けられない。

ボルソナロ氏の出身政党、社会自由党(PSL)は連立を組める相手が1つしかなく、しかも規模はPSLよりも小さい。

ルラ元大統領に代わって労働党候補で出馬し、世論調査で2位につけているアダジ氏は、ルラ氏への支持が頼みの綱になっている。

 10月4日、ブラジルの次期大統領は、どの候補が勝っても議会で改革を通すための連立相手探しに苦慮しそうだ。写真は左派の労働党候補アダジ元サンパウロ市長。8月撮影(2018年 ロイター/Nacho Doce)

今のところアダジ氏が頼れる連立相手は小規模政党である共産党に限られる。しかし労働党と共産党は、ルラ氏の後を継いだルセフ元大統領の弾劾を巡って連立が崩壊した経緯があり、連立の再結成は難航しそうだ。

労働党が下院で50議席を抑えても、アダジ氏の連立相手探しはボルソナロ氏よりも難しいとアナリストはみている。

ブラジリア大のデービッド・フレッシャー教授(政治学)は「アダジ氏は中道勢力からも(現与党の)ブラジル民主運動党(MDB)からも完全な支持を取り付けられないだろう。アダジ氏の方が困難な状況に見舞われそうだ」と述べた。

一方、ボルソナロ氏が連立を組む上で、農業系業界団体、農牧畜系議員前線(FPA)が最近同氏への支持を決めたことが明るい材料だ。FPAは下院で3分の1、上院で4分の1の議席を占めている。

ブラジルの大豆産地の農業生産者はボルソナロ氏を支持している。ボルソナロ氏が銃規制の緩和や土地所有者の犯罪からの保護などの政策を進めると表明しているためだ。

議会のキリスト教福音派議員の大半も、家族の価値を守り、中絶の合法化や同性婚に反対しているボルソナロ氏への支持を表明している。

次期大統領にとっては、2019年予算案の財政赤字上限引き上げや国営企業民営化の承認などが議会との関係を構築する上で最初の試練となりそうだ。

(Anthony Boadle記者)

 10月4日、ブラジルの次期大統領は、どの候補が勝っても議会で改革を通すための連立相手探しに苦慮しそうだ。写真は右派候補ボルソナロ下院議員。9月撮影(2018年 ロイター/Adriano Machado)

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