January 13, 2019 / 11:46 PM / 3 days ago

焦点:ブラジル新政権、早くも内部対立で迷走 投資家は警戒

[ブラジリア 9日 ロイター] - 1日に発足したばかりの右翼大統領ボルソナロ氏が率いるブラジル新政権が、早くも政権内の亀裂や政策の迷走に直面している。喫緊の課題である財政改革を遂行できるのか、投資家の間で不安が広がり始めた。

1月9日、発足したばかりの右翼大統領ボルソナロ氏(写真)が率いるブラジル新政権が、早くも政権内の亀裂や政策の迷走に直面している。ブラジリアのプラナルト宮で7日撮影(2019年 ロイター/Adriano Machado)

ブラジルは巨額の財政赤字を縮小するため、税制や年金制度の改革に取り組む必要があるが、ボルソナロ氏の政治・経済チーム内で意見の相違が表面化した。

インタビューやツイッターを通じたボルソナロ氏の発言と、側近の発言が矛盾することもある。新政権が社会問題や外交政策の前に、まずは財政改革に取り組むと期待していた投資家は警戒感を募らせた。

例えばボルソナロ氏は4日記者団に対し、金融業への増税と最高税率の引き下げを行うと述べたが、ゲジス財務相の次官が直ちにこれを否定。その後ロセンゾニ官房長官が大統領の発言は誤りだったと述べた。

新自由主義派エコノミストのゲジス氏が、自身の経済チームに米シカゴ大出身者を多くそろえたことを歓迎していた投資家は、このドタバタ劇に不安を抱いた。

資産運用会社K2キャピタルのFabio Knijnik氏は、国内投資家の多くは依然として強気だが、他の投資選択肢を持つ外国人投資家は様子見モードに入ったと説明する。

「大統領の発言は間違いだったなどと財務次官が言うような国に、資金を注ぎ込もうとは思わないだろう」という。

ボルソナロ氏が大統領選で勝利し、市場で人気のゲジス財務相を指名した昨年10月以来、ブラジルの主要株価指数は25%も上昇。年明け後も株価と通貨レアルは上昇を続けたが、政権を巡る疑問が広がるにつれ上昇速度が鈍っている。

ボルソナロ氏はテレビインタビューで、年金支給開始年齢を男性62歳、女性57歳とする意向を示した。これは現在よりは高年齢だが、前政権の提案に比べると大幅な引き下げとなる。

これに対してゲジス氏は先に、政治的には困難でも公的債務の大幅かつ持続的な削減につながる厳しい案を支持すると述べていた。ブラジルの公的債務は国内総生産(GDP)の77%に上っている。

政治コンサルタント会社ファクチュアルのレオナルド・バレト代表は「政治チームと経済チームが対立している。ボルソナロ大統領の最側近の足並みは乱れており、調整さえ行われていない」と述べた。

ボルソナロ政権は国家統制主義の元軍人から、右翼の国家主義者、シカゴ大卒のエコノミスト、キリスト教福音主義者まで幅広い層の寄せ集めで、それぞれ優先事項が異なる。

ボルソナロ氏は米軍基地の受け入れに前向きな姿勢を示し、軍との意見対立も明らかになっている。

投資家は、銃器所有規制の緩和やジェンダー問題など、保守派支持層が求める社会問題への取り組みを政権が優先し、年金改革が後回しになるのではと懸念している。

Knijnik氏は「まず年金改革を通してほしい。女子はピンク、男子はブルーの服を着るとか何とか、理念的な問題にはその後に取り組める」と話した。

(Anthony Boadle記者)

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