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コラム

コラム:バイデン次期米政権、グリーン政策の鍵は民間資金の活用

[サンフランシスコ 16日 ロイター BREAKINGVIEWS] - バイデン次期米政権の閣僚は自由市場主義を活用することで恩恵が得られる。それは特にエネルギーと運輸の分野だ。将来の両分野に環境にやさしく、効率的な観点を持ち込む企業に対し、投資家は一斉に注目している。こうした動きは、バイデン氏がエネルギー長官に起用する見通しとなったジェニファー・グランホルム元ミシガン州知事と、運輸長官への指名が発表されたインディアナ州サウスベンド前市長ピート・ブディジェッジ氏にとっては、それぞれの役所を率いる上で助けになるはずだ。

 12月16日、バイデン次期米政権の閣僚は自由市場主義を活用することで恩恵が得られる。それは特にエネルギーと運輸の分野だ。デラウェア州ウィルミントンで代表撮影(2020年 ロイター)

そうすれば、両氏は非効率な官僚主義を実践するのでなく、むしろこれを打ち消すことができるというものだ。

バイデン氏はより持続可能な未来に向けて変革を推進するため、受けの良さそうな人物を民主党の人材から選んだ。

グランホルム氏はミシガン州知事時代に、2015年までの州の再生可能エネルギー比率10%化に成功した。全米随一の自動車産業州の知事としての経歴から、産業界の裏も表も知り尽くしている。

一方、ブティジェッジ氏はサウスベンド市長時代に、自動車や歩行者の通行改善計画を含め、市の再活性化の手腕で信任を得た。

両氏にこうした経歴があるとはいえ、バイデン氏の掲げる2兆ドル規模の野心的なクリーンエネルギーとインフラ計画を進める上ではもっと心づもりが必要になる。バイデン氏は新たな道路や橋の建設、2035年までの発電セクターの脱炭素化、電気自動車(EV)用バッテリーへの投資に意欲を持っている。連邦政府の2人の新参者にとって、やることはたくさんある。

民間セクターは既にこうした方向に向かっており、活況を呈している。これは2人の助けになるだろう。調査会社プレキンによると、2019年にインフラファンドが調達した新規資金は980億ドルで、累計では2120億ドルと15年から倍増した。

再生可能エネルギーの利用も増えている。国際エネルギー機関(IEA)が先月発表した予測によると、今年は世界のエネルギー需要が5%減少するにもかかわらず、再生可能エネルギーの生産に使われる燃料は7%増加する。石油大手のBPから「白紙小切手会社」と称されるファンドまで、さまざまな企業が、太陽光や風力エネルギーに依存する企業に大規模に投資している。

州政府などの地方自治体もこうした流れに乗る必要がある。首都ワシントンの新たな地下鉄計画には最長で25年単位の時間がかかり得るし、関係する役所はメリーランド州とバージニア州にわたる。EV用充電ステーションの増設にも、州や市ごとに異なる認可手続きが発生する。

それでもグランホルム氏とブティジェッジ氏は、大きな障害となる官僚主義を排除すべく共闘するため、熱心に意見を聞こうとするだろう。それに、バイデン氏の計画の大部分は連邦議会の意向次第でもあり、議会では国内のインフラ再建の必要については超党派のコンセンサスがある。もっともどう支出するかについては意見の相違はある。その場合、民間セクターと手を組むことは、予算の支出増大を懸念する共和党側に対してアピールする可能性がある。同時にバイデン政権に対しては、環境政策面で大きな勝利をもたらし得る。

●背景となるニュース

*バイデン次期米大統領は16日、新政権の運輸長官にインディアナ州サウスベンド前市長のピート・ブティジェッジ氏を指名すると発表した。ブティジェッジ氏は民主党の大統領候補選出でバイデン氏と競った。

*ロイターは15日、バイデン氏がエネルギー長官に元ミシガン州知事のジェニファー・グランホルム氏を起用する見通しと報じた。国内の環境政策の調整責任者にはオバマ前政権で環境保護局(EPA)長官を務めたジーナ・マッカーシー氏を起用する見通しという。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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