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コラム

コラム:人員削減続く米ハイテク業界、適正規模見えてきたか

 グーグル親会社アルファベットが従業員を1万2000人減らす計画を打ち出し、米ハイテク業界は成長が今より鈍化する将来に備えつつあるとの印象がさらに強まった。写真は米カリフォルニア州マウンテンビューにあるグーグルのオフィスで2022年5月撮影(2023年 ロイター/Peter DaSilva)

[ニューヨーク 20日 ロイター BREAKINGVIEWS] - グーグル親会社アルファベットが従業員を1万2000人減らす計画を打ち出し、米ハイテク業界は成長が今より鈍化する将来に備えつつあるとの印象がさらに強まった。ただ依然としてこの業界の人員規模は少し前の水準を上回ったままだ。

既にマイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、メタ・プラットフォームズは合計で4万人近くの人員削減を表明。雇用サービス会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、2022年に米国拠点のハイテク各社が発表した人員削減の合計規模は9万7000人と、ITバブル崩壊以降で最大に膨らんだ。発表のほとんどは22年第4・四半期中に行われ、非営利IT業界団体のコンプティアのデータに基づくと、業界の求人件数も22年末に急減している。

それでも新型コロナウイルスのパンデミック以後に行われてきた採用拡大の影響はなお残っている。米労働省の速報データを見ると、米ハイテク業界の22年12月の雇用数は440万人と過去最高水準で、米国におけるパンデミック発生直前の20年2月より44万人も多い。アルファベット、マイクロソフト、シスコシステムズ、アマゾンはいずれも従業員の5%前後を減らすとしているが、全て実行されても業界の雇用数は420万人で、19年末時点を5%程度上回る。

もっともそれがほぼ適切なようにも思われる。ハイテク業界の収入と雇用は変動が大きくなりがちな半面、総じて成長スピードは経済全般より速い傾向がある。例えば12年から19年末までだと、米国の国内総生産(GDP)成長率は年2.3%だったのに対して、ハイテク業界の雇用はおよそ3%のペースで伸びた。アルファベットのサンダー・ピチャイ氏やマイクロソフトのサティア・ナデラ氏のように過度な縮小を好まない経営トップにとっては、5%前後の人員削減で十分に、「全面後退」を示唆せずにコスト問題を真剣に考えていると投資家に証明できるというわけだ。

●背景となるニュース

*グーグル親会社アルファベットは約1万2000人の人員削減に動く計画だ。ロイターが20日、社内メモを確認して伝えた。全従業員の6%前後を減らすことになる。

*マイクロソフトは18日、全従業員の5%前後に当たるおよそ1万人を減らすと発表。アマゾン・ドット・コムは5日に1万8000人の削減方針を打ち出し、メタ・プラットフォームズは昨年11月に1万1000人を減らすと表明している。

*雇用サービス会社チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスによると、2022年に米国拠点のハイテク各社が発表した人員削減の合計規模は9万7000人と、02年以降で最大に膨らんだ。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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