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コラム

コラム:中国株の続伸、ファンダメンタルズ改善も一因

 7月8日、このところの中国株の上昇には良い面と悪い面がある。株価指数は2015年以来の高値に急伸、レバレッジは高まり、急落への懸念が強まっている。写真は2月28日、上海証券取引所で撮影(2020年 ロイター/Aly Song)

[香港 8日 ロイター BREAKINGVIEWS] - このところの中国株の上昇には良い面と悪い面がある。株価指数は2015年以来の高値に急伸、レバレッジは高まり、急落への懸念が強まっている。シャドーバンキング(影の銀行)や不動産業界の低迷で投機資金が株式に流れ込んでいるが、株へのシフトを促す政府の改革も株高の背景にある。

上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数.CSI300は7日までの6営業日で14%超上昇した。

一見すると、直接の上昇要因は怪しい。2015年に中国株が急騰し、急落した際と同様、中国の住宅市場は低調だ。調査会社ロディアムの予想では、今年1─5月不動産販売(金額ベース)は前年同期比10%以上減少した。高いリターンが望めないと、投機資金は株式に流れやすい。また、債務不履行(デフォルト)の増加につれて、かつて人気だった理財商品のリターンが低下している。さらに困ったことには、2015年と同様に、借り入れ(マージンローン)による投資が急激に増加し始めた。個人投資家が国営メディアの強気の記事に扇動されて動くこともあった。[nL4N2ED1MS]

一方、良い面としては、マージンローンの残高が1700億ドルほどと、2015年のピーク時の半分程度にとどまっていることがある。また、投資家が中国経済が回復中と信じているならば、根拠に基づく株式投資となる。証券・銀行・保険業界を監督する規制機構は統合され、上場や取引に関する複雑なルールは国内の証券取引所全体で一部緩和されつつある。中国のカフェチェーン、ラッキンコーヒー(瑞幸珈琲)LK.Oの会計不正疑惑を受け、習主席が主導する反汚職キャンペーンが企業の不正に目を向けるようになったことも良いニュースだ。

米国の政界から中国企業をニューヨーク証券取引所から排除しようとする声が上がる中、中国には、債務ではなく株式で企業が資本調達でき、かつ保険や年金基金に長期的な成長をもたらす、厚みのある流動性の高い市場が絶対に必要だ。

長年にわたり株式から資金が流れ込んでいた不動産とシャドーバンキングの減速は良い傾向だ。だが、中国で総額12兆ドルあまりに上る個人の預金を株式投資に向けさせるほど、国民が確信を得たとき、真の変化は訪れる。それによって、政府が何度も試みては失敗してきた、着実で安定した価値の上昇が生まれるだろう。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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