November 27, 2019 / 2:30 AM / 9 days ago

コラム:フェイスブック改心か、個人情報流出で正しい一歩

[サンフランシスコ 22日 ロイター BREAKINGVIEWS] - これまで相次いで明るみになった米フェイスブック(FB)(FB.O)の個人情報流出問題で、同社は「償い」に向け好ましい第一歩を踏み出しつつある。遅ればせながらも、積極的な措置を講じたのは歓迎できる。プライバシー保護の厳格化はコストがかかるが、FBの広告システムを守るためにはそうした対価は払うに値する。

 11月22日、これまで相次いで明るみになった米フェイスブック(FB)の個人情報流出問題で、同社は「償い」に向け好ましい第一歩を踏み出しつつある。写真はフェイスブックの開発者向けイベント。4月30日、カリフォルニア州サンノゼで撮影(2019年 ロイター/Stephen Lam)

マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、自ら選択したわけでなく必要に迫られてFBを改革しようとしている。個人情報の取り扱いに不備があったとされる事例の多くは内部告発やメディアの報道で判明したもので、同社が公表したものではなかった。

そして今や、規制当局が対応を強制し始めている。7月には、FBが米連邦取引委員会(FTC)に50億ドルを支払う和解案が成立し、その中で新たなプライバシー委員会の設置を義務づけた。

とはいえこれが引き金となり、FBとしても別の対策を打ち出した。現在はデータに付随するリスクを点検し、コードのプログラミングにユーザー情報の共有制限を組み込みつつある。ミシェル・プロッティ最高プライバシー責任者(CPO)は、最終的な目標として、できるだけ自動的にプライバシー保護を実行することを掲げている。また同社は、ユーザーが自分の情報を他の企業にどう保有されているか確認し、自身でデータの消去やリンク解除をしてターゲット広告を制限できるような機能の運用も開始した。

11月に入るとFBは、アプリ開発の約100社について、ユーザー情報へのアクセスをFBが制限したと思っていたが、アクセス可能とみられる状態だったと発表。9月には、データを不適切に利用する恐れがあった数万のアプリを停止したと発表していた。

今後FBの収益性が低下すれば、逆にそれが「前非を悔いる心」が本物だという証拠になるだろう。昨年、セキュリティーとプライバシー保護の強化に向けた支出増により、営業粗利益率は30%台半ば前後になると警告したものの、まだ実際にそうなっていない。FTCと50億ドルの制裁金支払いで和解した後、第3・四半期の利益率は41%に戻ってしまっていた。

その上、投資拡大の余力はなお大きい。ザッカーバーグ氏はFTCとの和解による取り組みの一環として、エンジニア数百人を増員、別に1000人余りを追加雇用すると表明した。ただ法令順守とエンジニアリングのために1500人を雇用しても、その費用は年間2億ドル程度で、リフィニティブの推計では来年の予想売上高の0.2%にすぎない。

一方、投資家はどんな場合でも売上高の伸びに影響される。FBの第3・四半期の売上高は前年比約30%増だった。FBの信頼を高めることがまさに投資家にもたらす分け前(配当)になる。

●背景となるニュース

*フェイスブックのミシェル・プロッティ最高プライバシー責任者(CPO)は21日、Breakingviewsに対して、情報保護の不備を巡り米連邦取引委員会(FTC)に50億ドルの制裁金を支払うと合意したことが、プライバシー保護に関する説明責任を果たすための新たなシステムを導入するきっかけになったと語った。

*同社は改革の一環として、プライバシー保護が適切に行われているかを点検し、全ての商品と事業にわたってデータのリスク把握に努めている。

*5日には氏名やプロフィル画像などのユーザー情報にアクセスできる可能性があるアプリ開発約100社を調査したと明らかにした。こうした情報へのアクセスは既に制限したと考えていたという。

*同社は昨年4月、アプリをプラットフォームに統合するのに役立つグループ・インターフェースにおいて開発業者がアクセスできる情報を限定。

*さらに今年9月には、ユーザー情報を不適切に扱う恐れがあった数万のアプリを停止した。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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