October 1, 2019 / 7:06 AM / 9 days ago

コラム:ナスダックの上場基準厳格化、米政権への忖度か

9月30日、米ナスダックは上場ルール変更を奇妙な時期に施行しており、忖度を疑われかねない。 写真はニューヨークのタイムズスクエアにあるナスダック。7月226日撮影(2019年 ロイター/Mike Segar)

[ニューヨーク 30日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 昨今は何事につけても政治的な陰謀を疑いたくなる。米ナスダックは上場ルールを変更して以来、外国の中小企業の上場を実質的に阻止しており、特に中国企業が影響を受けているとロイターが29日に報じた。トランプ米政権が米証券取引所における中国株の上場廃止を検討中、という先週の報道を考え併せると、両事象の結び付きが簡単に想像できてしまう。

ナスダックは約1年前、上場申請に関して流動性基準を変更する方針を示した。1日平均出来高の基準を引き上げるとともに、株主の少なくも半分が上場時に2500ドル以上を投資するとの条件を提案した。米国における株主、あるいは事業、経営、取締役の存在を示せない外国企業の上場を遅らせることも決めた。

これは昨年7月に米中貿易戦争が始まった直後の出来事で、新ルールの施行は今年8月だった。中国企業はIPO後も関係者が株式を保有する慣行があるため、特にルール変更の影響を受けやすい。例えばオンライン薬局チェーンの111インク(YI.O)は昨年のナスダック上場に先立ち、同社幹部の関係者に大半の株式を割り当てていたとロイターが報じている。このため取引高が極めて小さく、ナスダックが望む「活気ある市場」の正反対だとナスダックはロイターに指摘した。

ナスダックのルール変更は上場を望む全企業に適用され、完全に妥当なものだ。例えば米ウォルマート・ストアーズ(WMT.N)や米ブラックロック(BLK.N)を株主に持つ京東商城(JDドットコム)(JD.O)のような大企業は影響を受けない。

しかしトランプ大統領の対中貿易戦争では、米中関係を巡るあらゆるものが標的になる。ナスダックに近い筋はロイターに対し、上場ルールの変更は政権と協議した結果ではないと述べた。つまり正しい決定を下したが、奇妙な時期にそれを施行したということだ。これでは忖度を疑われかねない。

●背景となるニュース

*ロイターは29日、ナスダックの上場ルール変更と外国企業への監視強化により、中国の中小企業による上場が制限されていると報じた。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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