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コラム

訂正-コラム:米国のTPP復帰、コロナからの回復で現実味増す可能性

(本文中の「TTP」を「TPP」に訂正します)

 日米両国はじきに、中国の影響力に対抗するため、関係をさらに進めた共同計画を手にするかもしれない。写真は日米の国旗。ホワイトハウスで2015年4月撮影(2021年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ワシントン 15日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 日米両国はじきに、中国の影響力に対抗するため、関係をさらに進めた共同計画を手にするかもしれない。バイデン米大統領は就任以降で初めて顔を合わせる外国首脳に菅義偉首相を選び、2人は米国時間の16日に会談する。今はまだ、衣替えした環太平洋連携協定(TPP)に米国が復帰するのは政治的ハードルが高い。だが新型コロナウイルスのパンデミックが収束していけば、復帰のタイミングはより整うかもしれない。

米国は2017年、当時のトランプ大統領がTPPを離脱したことで、中国と互角に渡り合える「経済同盟」を結成する機会を逃した。その後日本が引き取る形で、残る11カ国が18年に署名した。現在の正式協定名は「環太平洋連携に関する包括的および先進的な協定」。

現状のTPP(訂正)は日本に続く経済規模を持つ国がカナダ、オーストラリアだけで、グループ全体で中国と張り合うには存在感が小さ過ぎる。パースUSアジアセンターによると、当初のTPPは参加国の合計国内総生産(GDP)が世界全体のほぼ40%を占めたが、現状では13%だ。地域的な包括的経済連携(RCEP)は中国が加わり、TPP(訂正)加盟11カ国のうち7カ国もメンバーとなっていて、こちらは世界のGDPの約3割に達する。

TPP(訂正)が米国に申し出ている内容も、米国が復帰しやすいような設定にされている。貿易障壁は引き下げられており、国営企業や労働問題、環境、デジタル取引といった分野でもルールを設定。日本はずっと米国の復帰を待ち望んでいる。

とはいえ、今はまだ、米国が大きな通商協定で合意する時機ではない。TPPは政治的にたたかれる対象になってしまった。米国ではパンデミックは峠を越えたように見えるものの、米国の3月の失業率はなお6%と、昨年2月の3.5%を大きく上回っている。そうした状況では貿易障壁を下げる動きは困難な闘いと化す。一部の国内雇用には現実の、実感も伴う脅威と受け止められることになるからだ。

それでも米経済が改善すればTPP(訂正)を巡る米国内の環境も良くなるはずだ。米連邦準備理事会(FRB)は今年の米成長率が6.5%に加速し、失業率は来年中に3.9%まで低下すると予想する。米同盟国のTPP(訂正)参加の動きも、米国復帰に追い風となっておかしくない。英国は既に加入を申請しており、韓国も関心を示している。

米政府はTPPへの復帰作業を通じて、労働問題と環境問題を米国ペースで主導していくこともできるだろう。これこそまさに、カナダやメキシコとの貿易協定見直しを巡って、民主党側が意欲を燃やしたことだ。もちろん変更には他のTPP(訂正)加盟国の承認が必要だ。一方で中国の政府当局者はTPP(訂正)参加に意欲を表明した。米国には、彼らの機先を制するぐらいの時間の余裕はあるだろう。

*本文中の「TTP」を「TPP」に訂正します。

●背景となるニュース

*菅義偉首相は米東部時間の16日、バイデン米大統領とホワイトハウスで会談する。バイデン氏が就任以来、対面で会談する初めての外国首脳となる。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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