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コラム

コラム:中国スマホの小米、半導体の内製化に王手

[香港 26日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国のスマートフォンメーカー、小米科技(シャオミ)は、半導体チップを自社生産化する準備がほぼ整った。第2・四半期に出荷したスマホは5300万台と米アップルを抜き、韓国サムスン電子に次いで世界第2位。企業規模が拡大した上、中国政府による支援も期待できることから、雷軍(レイ・ジュン)最高経営責任者(CEO)は半導体の内製化という夢に近づきそうだ。

 8月26日、中国のスマートフォンメーカー、小米科技(シャオミ)は、半導体チップを自社生産化する準備がほぼ整った。写真はウクライナのキエフの店舗前で、2020年2月撮影(2021年 ロイター/Valentyn Ogirenko)

同社が25日発表した第2・四半期決算を見ると、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)が米国の制裁に苦しむ間隙をシャオミがいかに素早く突いたかが分かる。

シャオミ側は絶好調だ。スマホ部門の売上高は前年同期比87%増えて90億ドル(約9900億円)に達した。シェア第1位となった欧州を筆頭とする海外市場での勢いに乗り、シャオミはサムスンを猛追。雷CEOは、3年以内に世界最大のスマホメーカーになるとの目標を掲げている。

ダイワのアナリストらによると、シャオミがサムスンを追い越すには年間出荷台数を約2割増やす必要がある。半導体を内製化できれば、その一助になるだろう。現在はスマホ用半導体チップを米クアルコムなど他社に大きく依存しているが、世界的な半導体不足が原因で数カ月中に生産が減少する見通しだ。

プロセッサを自社開発すれば、コスト、技術の両面で大きな優位性も得られる。アップルが昨年、「マックブック」パソコンの半導体をインテルから自社製に切り替えた際、調査会社トレフィスは2022年までのコスト削減効果が20億ドルを超えると推計した。

雷氏はひそかに半導体とスマホの生産能力増強を進めてきた。シャオミが約4年前、鳴り物入りで初めての自社製マイクロプロセッサをお披露目した時、内製化の試みは失敗に終わるとの見方が多かった。

しかし同社は今年、独自の画像用チップを公表。近年は国内半導体企業への投資を加速させ、新規開発への資源配分を強化している。6月時点で研究開発部門の人員数は1万1000人を超え、全従業員の40%強を占めた。

中国政府もシャオミの援軍になるかもしれない。習近平国家主席はIT(情報技術)分野全般の取り締まりに乗り出したが、半導体に関しては戦略的産業として優遇し、国内大手の育成に力を入れている。資本集約型の半導体産業にとって、政府による資金提供、補助、税制優遇はいずれも大いに頼もしい。あらゆる点から考えて、シャオミの次の大きな躍進は半導体分野となりそうだ。

●背景となるニュース

*シャオミが25日発表した第2・四半期決算は、売上高が前年同期比64%増の880億元(140億ドル)だった。実質純利益は87%増の63億元。

*調査会社カナリーズによると、シャオミは第2・四半期にアップルを抜いて世界第2位のスマホメーカーとなり、世界シェアは17%に達した。

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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