[ロンドン 15日 ロイター] - ブラジルで2015年に発生した鉱山ダム決壊事故を巡る集団訴訟は、参加した原告の人数が当初から3倍余りに増えて70万人に達し、訴えられた豪資源大手BHPグループは360億ポンド(440億ドル)の支払いを求められる恐れがある。原告団の代表を務める法律事務所のトップが15日明らかにした。
決壊したのはブラジル資源大手バーレとBHPの合弁会社サマルコがブラジルに保有していたフンダン鉱山ダム。この事故で19人が死亡、大量の汚泥と有害な汚水が河川に流入し、村々を飲み込んだ。BHPは事故の責任を否定している。
訴訟は英国で起こされ、2020年にいったん破棄された。しかし同年7月に控訴院が下級審の判決を覆し、審理を進めることができるとの判断を示した。BHPは最高裁に審理の停止を申し立て、係争中となっている。
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