[ロンドン 12日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)は12日、国内の銀行に対し、気候変動リスクを適切に定量化するよう求めた。
中銀は各行の最高経営責任者(CEO)に宛てた書簡で監督業務の今後1年の優先事項を説明。気候リスクを事業戦略や意思決定、リスクテークにどのように反映させるかに特に留意するよう促した。
「進展が不十分と判断した場合のさまざまな監督手法に関する検討を継続する」考えも示した。
大半の銀行は気候変動がもたらす事業機会に注目しているが、気候変動は同時に近い将来の事業リスクの増大につながり、行動が今必要になっているとした。「2022年からは気候関連の金融リスクをわれわれの中核的な監督の取り組みに反映させる」方針を示した。
中銀は保険会社にも書簡を送り、同様の要請を行った。気候変動に関する訴訟リスクの影響や、気候変動による資産への物理的影響と賠償責任について、さらなる研究が可能とした。
新型コロナウイルスによる保険会社の信用状態への影響は完全に表れていないとの見方を示した。
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