[ロンドン 25日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のハルデーン理事は25日、中銀が示したインフレ率が3%を超えるとの見通しについて、この予想は低すぎるとし、2022年に入っても物価圧力が増大し続ける可能性があるとの見方を示した。
英中銀は24日まで開いた金融政策委員会で、経済活動の再開に伴いインフレ率が3%を超えるとの見通しを示したものの、中銀の目標水準を超える物価上昇は「一時的」とし、政策金利と資産買い入れ枠を現行水準に維持することを決定。今月退任するハルデーン理事は、国債買い入れ枠の500億ポンドの削減を提案し、反対票を投じた。
ハルデーン氏はマネーウイーク誌に対し「物価上昇は長期にわたり継続する可能性があるため、インフレ率が中銀目標の2%を上回る期間が、現時点での予想より長くなる公算がある」と述べ、インフレが後退し始める時期の見通しについて、他の政策委員と見解が一致しなかったと明らかにした。
その上で、企業の投入コストのほか、賃金も上昇していると指摘。「来年は物価圧力は後退せず、むしろ増大する可能性がある」と述べた。
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