[ロンドン 7日 ロイター] - 英財務省は7日、株式・債券の取引や決済など金融市場の活動にブロックチェーン(分散型台帳)技術を用いる実証実験を来年開始すると発表した。国際的な「暗号資産のハブ」になる取り組みの一環となる。
同省の金融サービス担当幹部、グウィネス・ナース氏は暗号資産の土台となっている分散型台帳技術(DLT)を利用することが金融市場インフラの革新性と効率性を高める上で優先課題になると指摘。
DLTの実証実験には「サンドボックス」と呼ぶ金融市場インフラを使う。サンドボックスはフィンテック振興のために当局が開発したモデルインフラで、実際の顧客が参加する実験の場となる。
株式や債券などの金融市場は通常、取引、清算、決済という3つの活動を伴う。DLTの活用でこの手順が変わり、株式や債券を発行するまでの時間を大幅に短縮できるかもしれない。
ナース氏は、取引と決済の統合についても検証する可能性があるとと述べた。
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