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主要格付け3社、英選挙後のEU離脱交渉に警戒
2017年6月9日 / 11:58 / 5ヶ月後

主要格付け3社、英選挙後のEU離脱交渉に警戒

[ロンドン 9日 ロイター] - 主要3格付け機関は9日、前日の英総選挙の結果、過半数議席を獲得した政党がないハングパーラメント(宙づり議会)となったことについて、欧州連合(EU)離脱交渉に影響が出るほか、解散総選挙につながる可能性があるなどとして警戒感を示した。

 6月9日、S&Pグローバルは英総選挙の結果、過半数に届いた政党がないハングパーラメント(宙づり議会)となったことについて、英国の信用格付けに直ちに影響は与えないとの見解を示した。7日撮影(2017年 ロイター/Clodagh Kilcoyne)

フィッチ、ムーディーズ・インベスターズ・サービス、S&Pグローバルは英国の格付け見通しを現在そろって「ネガティブ」としているが、3社とも9日時点で格付けは変更しなかった。ただ、選挙後の英国が直面する政治的な問題を警告する声明をそれぞれ発表した。

フィッチは「今回の選挙を受け英国の政治プラットフォーム、政治的な統合性、次期政権の寿命をめぐる先行き不透明性が出ており、こうしたことにEU離脱や財政政策が影響を受ける」と指摘。ハングパーラメントとなったことで、EU離脱が「無秩序」なものになる可能性もあると警告した。

S&Pグローバルはハングパーラメント(宙づり議会)となったことで英国の信用格付けに直ちに影響は与えないとの見解を示しながらも、EU離脱交渉が先送りされれば、先行き不透明感が高まると警告。

声明で「われわれの見方では、過半数に届いた政党がないことにより、近く始まる英国のEU離脱交渉が延期される可能性がある」と指摘した。また「新たな前倒し解散・総選挙の可能性を否定しない。この見方は長期格付けのネガティブ見通しに反映されている」とした。

S&Pは英国の格付けを「AA」、見通しは「ネガティブ」としている。EU離脱を決めた昨年6月の英国民投票直後に、格付けを最上級の「AAA」から「AA」に引き下げた。

S&Pの首席国債アナリスト、モーリッツ・クレーマー氏は今週ロイターに対し、英国の格付けは総選挙の結果ではなく離脱交渉や将来のEUとの関係に基づいて決定する方針を示した。

ムーディーズは英総選挙の影響について分析すると明らかにした上で、EUからの離脱交渉が鍵になると指摘。ムーディーズのシニア・バイス・プレジデントで英国債アナリストのキャサリン・ミュールブロナー氏は「新政権が発足するプロセスを注視し格付けへの影響を分析する」と述べた。

そのうえで「これまで述べてきたとおり、英国債の格付け見通しは、1)EU離脱交渉の結果と英国の成長見通しに及ぼす影響、2)財政赤字と公的債務の増加を踏まえた財政状況、という2つの要因に大きく左右される」と説明した。

ムーディーズの英格付けは「Aa1」と、フィッチとS&Pより1段階高い。

*内容を追加して再送します。

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