August 23, 2018 / 5:20 AM / a month ago

英、「合意なき離脱」準備書の公表開始 詳細欠くと批判も

[ロンドン 23日 ロイター] - 英国政府は23日、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡り、国民や企業に対して「合意なき離脱」に備えるための文書の公表を開始した。

 8月23日、英国政府は、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡り、国民や企業に対して「合意なし」の離脱への備えを指南する文書を発出し始める。写真はブレグジットに抗議する人。7月にロンドンで撮影(2018年 ロイター/Yves Herman)

政府は向こう数週間にかけて80件以上の文書を出す見込みで、メディア報道によると、内容は金融サービスから食品表示まであらゆるものに及ぶという。この日は文書25件を公表、臓器や血液の輸送、原子力規制などをカバーした。

来年3月29日の離脱までに合意が得られなければ、英・EU間の自由な物流は停止するとした上で、EUと取引を行う企業は関税や安全性申告などに関して新規則の順守が求められるとした。

航空宇宙・防衛関係の貿易団体幹部は「合意なき離脱となれば、企業にかなりの負担がかかって混乱が避けられず、対応や克服に向けたコスト負担を強いられることになる」と指摘した。

政府は医薬品について、不足に備え追加で6週間分の備蓄を行うよう製薬各社に要請した。

医薬品は、監督体制を巡る不透明さを背景に、離脱の動向に大きな影響を受けやすい業界の1つだ。

欧州委員会の報道官は「英離脱は合意の有無にかかわらず混乱をもたらすことは明白だ。このため、特に経済関係の準備が必要となっている」と述べた。

バンキング関連の文書によると、英国民がEUで支払うカード金額が増えるほか、合意なき離脱となればEU側の企業とロンドンの投資銀行の関係に影響する恐れがある。

海外で暮らす多くの英国民が年金や給与を受け取る際、母国の銀行口座にアクセスできなくなる可能性もあるという。

主要な懸案事項の1つ、アイルランドの国境問題について、各文書は「北アイルランド固有の事情を最大限考慮」するとの政府方針を繰り返すにとどまった。

英国のラーブEU離脱担当相は「良い合意がわれわれの視野に入っていることに私は依然として自信を持っており、それがわれわれの最優先事項であり続けているが、われわれは別の可能性に備えなければならない」と説明。「これらのテクニカルな文書は実用的、計画的で、英国の企業、市民、慈善団体、公共団体に対する合意なしの離脱インパクトを最小化するバランスの取れたアプローチだ」とした。

野党労働党の英EU離脱担当報道官はラーブ氏の発言について「詳細や内容に乏しく、合意なき離脱に伴う深刻な影響を各閣僚がどのように和らげようとするのか一切答えを示していない」と指摘した。

離脱まで8カ月を切る中、英国はEUと離脱交渉で依然合意に至っていない。今月21日には協議が再開されたが、EUの外交官によると、合意は非公式な期限である今年10月に間に合わないとみられる。

*内容を追加して再送します。

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