September 25, 2018 / 10:07 PM / a month ago

EU、英にFTA提案の用意 関税巡るメイ首相案は拒否=文書

[ブリュッセル 25日 ロイター] - 欧州連合(EU)は英国のEU離脱(ブレグジット)後に自由貿易協定(FTA)を提案する用意がある一方で、メイ英首相の計画に反して関税障壁は設ける必要があるとの立場だという。ロイターが25日に確認したEU内部文書で分かった。

 9月25日、欧州連合(EU)は英国のEU離脱(ブレグジット)後に自由貿易協定(FTA)を提案する用意がある一方で、メイ英首相(写真)の計画に反して関税障壁は設ける必要があるとの立場だという。ロイターが25日に確認したEU内部文書で分かった。ロンドンで21日代表撮影(2018年 ロイター)

この文書には、メイ首相がEUとの今後の関係について7月に示した提案に対し、EU当局者らが「守るべきポイント」が3ページにわたって記さている。

文書では、EUが日本やカナダと合意したような自由貿易協定を英国と締結する可能性が示されているが、モノの税関手続きを回避する特別関税協定を含むメイ首相の提案には反対するとしている。

メイ首相は、ザルツブルクで19─20日に開かれたEU非公式首脳会合で各国から反対意見が出たことに動揺しながらも、自身の計画を貫く姿勢を鮮明にしているが、与党・保守党内には強く反発する声がある。

同文書は首脳会合の初日に加盟各国の代表と共有された。EUのバルニエ首席交渉官はまた、20日の昼食会で首脳陣に文書の概要について説明した。

EU当局者らによると、EU首脳全員がバルニエ氏への支持を表明したという。1人の当局者は、メイ首相の提案に含まれている関税協定は加盟各国の経済的利益を阻害することになると受け止められたと語った。

文書は、メイ首相が7月に公式別荘「チェッカーズ」でまとめたEU離脱計画は「英国に競争上の不当な優位性を与える」ことになると結論付ける一方で、「野心的なパートナーシップの構築に向けた提案を歓迎」しており、チェッカーズ計画に含まれる「自由貿易圏」を「出発点」にすべきと指摘している。

また、英国がEU単一市場・関税同盟を離脱すると表明していることから、EUがカナダと締結しているFTAのような方式が唯一選択肢として残されていると説明。

「FTAは完全に『摩擦のない貿易』を保証するものではない」とした上で、ブレグジット後にEUと英国の国境には税関を設ける必要があると主張。この結果、英国とEUのモノの貿易は現状に比べて統合の度合いが弱まることになり、国境をまたぐサプライチェーンが切れ目なく機能することはなくなるとの見方を示した。

文書はチェッカーズ計画で示されているモノの貿易の共通ルールの問題点も指摘。一例としては、鉄鋼および化学メーカーの規制順守コストの大半は製品規格ではなく製造方法の基準に関するものであることが調査で明らかになっているが、チェッカーズ計画の下で英国はEUの製品規格は順守する一方で、製造方法の基準は守る必要がなくなる。

英国の生産業者はEU単一市場にアクセスするためにEUのルールを守る必要があり、守らなかった場合に最も影響が大きい部門は農業のほか、公的団体の認可が必要な化学製品、自動車、医薬品といった工業製品だと文書は指摘している。

*内容を追加しました。

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