[ロンドン 20日 ロイター] - 英国のデービス前欧州連合(EU)離脱担当相は、与党・保守党の議員のうち最大40人が、メイ首相の離脱案に反対票を投じると述べ、首相案の議会承認が難航する可能性を示唆した。
デービス氏はハフィントン・ポストに対し、保守党内の強硬派でEUからの明確な離脱を主張する「ユーロピアン・リサーチ・グループ(ERG)」が首相の離脱案に反対する意向だと語った。
メイ首相は7月、別荘で開いた閣議で、EU離脱後もEUとの関係を重視する離脱案への合意を取り付けたが、デービス氏は直後に首相の穏健路線に反対して閣僚を辞任した。
主要野党の労働党、スコットランド民族党、自由民主党はいずれも首相案への反対を表明している。この結果、与党議員315人のうち40人が首相の離脱案に反対する場合、同案は議会承認に必要な賛成票を得られないことになる。
その場合、来年3月に英国がEUとの合意なしに離脱する可能性や、英国で総選挙あるいは離脱の是非を問う2度目の国民投票が実施される可能性が高まる。