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英国、合意なきEU離脱への備え強化 追加で26億ドル割り当て

 7月31日、英国は、欧州連合(EU)からの離脱期限である10月末に合意のないまま離脱する事態への備えを強化し、追加で21億ポンド(26億ドル)を対応策に費やす方針だ。写真はジャビド財務相。ロンドンで25日撮影(2019年 ロイター/Henry Nicholls)

[ロンドン 31日 ロイター] - 英国は、欧州連合(EU)からの離脱期限である10月末に合意のないまま離脱する事態への備えを強化し、追加で21億ポンド(26億ドル)を対応策に費やす方針だ。

先週就任したジョンソン首相率いる新政権は、メイ前首相の離脱案を巡りEUが再交渉に応じない限り、10月末に合意なしで離脱すると表明している。

英閣僚らはメイ前首相の案に盛り込まれたアイルランドとの国境問題に関するバックストップ(安全策)の撤廃を求めているが、EU側は繰り返し拒否している。

追加資金を公表したジャビド財務相は「EU離脱まで92日となる中、備えを確実にする計画の強化が重要となっている。反民主主義的なバックストップを撤廃するという望ましい合意を得たいが、それができないなら合意なしで離脱するしかない」と述べた。

追加資金は、全国的な広告展開や国外に居住する英国民の支援、医薬品の供給確保、港湾周辺のインフラ改善などに充てられる。

財務省によると、4億3400万ポンドは貨物輸送能力や倉庫保管、備蓄の拡大などを通じて医薬品の供給を確保するために利用。個人や企業が合意なき離脱に備えられるよう、広告キャンペーンの展開には1億3800万ポンドを充てる。

さらに10億ポンドが政府機関や、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの自治政府の備えを強化するために利用可能という。

英政府は、今年度の財源42億ポンドを含めて総額63億ポンドを合意なき離脱への備えに割り当てたことになる。

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