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[ロンドン 23日 ロイター] - 英与党・保守党は23日、欧州連合(EU)離脱強硬派のボリス・ジョンソン氏(55)を次期党首に選出した。ジョンソン氏は24日に首相に就任し、合意の有無にかかわらず10月末にEUからの離脱(ブレグジット)実現を目指す。
ジョンソン氏は党首選の決選投票で9万2153票を獲得。対抗馬のジェレミー・ハント外相の4万6656票に約2倍の差を付けて勝利した。
投票後、ジョンソン氏は「10月31日にEUから離脱する。『実現できる』という新たな精神が生み出す機会を全て生かす」と言明した。
同氏はEUと離脱協定案の再交渉を目指すが、不可能であれば「合意なき」離脱も辞さない姿勢を鮮明にしている。しかし、英議会がこれに反発すことは必至で、ジョンソン氏の首相就任によって、ブレグジットを巡る新たな攻防が始まる可能性が高い。
トランプ米大統領はツイッターでジョンソン氏に祝辞を送り、「彼は素晴らしい首相になる!」と投稿した。
EUのバルニエ首席交渉官は「離脱協提案の批准と、秩序あるブレグジット実現に向け、ジョンソン氏と建設的な仕事をしていくことを楽しみにしている」とコメントした。
フォンデアライエン次期欧州委員長も祝意を伝え、「良好な関係を築くことを楽しみにしている」と述べた。
マクロン仏大統領は、ジョンソン氏と「できる限り早期に」ブレグジットだけでなく、緊張が高まっているイラン問題などにも対処していきたいと語った。
ホルムズ海峡での石油タンカーの拿捕(だほ)などで、英国との緊張が高まっているイランのザリフ外相もジョンソン氏に祝意を表明。「イランは対立を望んでいない」と強調した。
市場では、ジョンソン氏の勝利がすでに織り込まれていたこともあり、ポンドはほぼ変わらず。対ドルで約2年ぶりの低水準となる1.24ドル近辺で推移している。