January 24, 2019 / 9:28 AM / 23 days ago

焦点:ポンド売りに巻き戻し、「合意なき離脱」リスク後退で

[ロンドン 23日 ロイター] - 外為市場で2年以上にわたり続くポンド売りは峠を越えたかもしれない。英国の欧州連合(EU)離脱交渉が最終段階に入って合意なき離脱(ハードブレグジット)という最悪のシナリオが遠のき、ポンド売りの巻き戻しが起きているとみられるためだ。

 1月23日、外為市場で2年以上にわたり続くポンド売りは峠を越えたかもしれない。2017年撮影(2019年 ロイター/Thomas White)

米国の一部政府機関閉鎖の影響で、主要通貨のポジションの確認に使われる米商品先物取引委員会(CFTC)の週間統計は昨年12月下旬から発表が止まり、投資家は手探り状態で取引している。

CFTCの直近の統計となる12月21日発表分はポンドの対ドルの売り越しが48億4000万ドルと、昨年9月の65億ドルから売り越しが縮小した。

ロイターがさまざまなデータを点検したところ、ポンドは引き続き売り越しとなっているものの、その規模は昨年12月12日分統計からさらに縮小したとみられる。

大手金融機関のデータからもCFTCの統計発表停止以降、ポンドのポジションが大きく動いたことが読み取れる。

BNPパリバの外為ポジション統計によると、1月21日に終わった週のポンドはマイナス18の売り持ちで、前週のマイナス23から売り持ちの度合いが低下した。昨年末はマイナス30だった。

RBCキャピタルマーケッツやミレニアム・グローバル・インベストメンツのデータもポンドの対ドルでの売り持ちが減少傾向にあることを示している。

ミレニアムのグローバル経済戦略ヘッド、クレア・ディソー氏は「問題は、英国の国民投票のやり直しや総選挙、穏健な離脱などに基づくポンドのポジション回復のペースだ。全部とは言わないが、ほとんどの投資家は合意なき離脱の可能性は低下したとみており、その影響でポンドのセンチメントが上向いた」と述べた。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(BAML)の推計によると、既にヘッジファンドはポンドの買い持ちに転じている。

BAMLのG10外為戦略部門のディレクター、カマル・シャルマ氏は「市場はハードブレグジットの可能性を引き下げており、そのためこの数日ポンドが上昇している。ポンドは1.2850ドルを下回る水準で強い引き合いがみられる」と述べた。

ポンド売り持ちの巻き戻しはオプション市場の動きにも表れている。ポンドは売買の傾きを示すリスクリバーサルの1カ月物でコールオーバーが7カ月ぶりの水準に上昇した。

一方、ポンド売り持ちの巻き戻しは、ブレグジット関連でさらに明るい材料が出ない限りポンド高が今後勢いを失うことを示唆している可能性もある。

メイ英首相は議会の膠着がなかなか打破できず、ハードブレグジットの不安が完全に消えたわけではない。

そのため、ポンドは今月初めに付けた21カ月ぶり安値の1.24ドルから4%以上上昇したとはいえ、昨年の高値である1.43ドルを10%以上下回る水準にとどまっている。

 1月23日、外為市場で2年以上にわたり続くポンド売りは峠を越えたかもしれない。ロンドンで15日撮影(2019年 ロイター/Eddie Keogh)

英国の政策遂行能力を過信すべきではないと顧客にアドバイスする市場関係者もいる。

フィデリティ・インターナショナルのジェームズ・ベートマン最高投資責任者は、今のところポジションは中立が好ましいとの立場。「ポジションを中立にして、すぐに対応できるようにしている。どちらにも動ける利点を生かせる」と述べた。

(Saikat Chatterjee記者、Sujata Rao記者)

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