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世界は景気後退を抜け出しつつある、アジアがけん引=IMF

 [イスタンブール 1日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)は1日発表した世界経済見通しの中で、世界経済はアジアの迅速な景気回復がけん引役となり、ようやく深刻なリセッション(景気後退)から抜け出しつつある、との認識を示した。

 10月1日、IMFは世界経済について、アジアの迅速な景気回復がけん引役となり、リセッションから抜け出しつつあるとの認識を示した。写真は中国・陝西省の建設現場。9月撮影(2009年 ロイター)

 そのうえで、2010年の世界の成長率見通しを上方修正した。

 IMFは、世界的なリセッションが終わりつつあると宣言。「世界経済は再び拡大に向かっているもようだ。アジア経済の力強いパフォーマンスがけん引役となっているほか、他の地域でも安定あるいは緩やかに回復している」と述べた。

 IMFは世界経済の成長率見通しについて、2009年はマイナス1.1%、10年はプラス3.1%と予想。7月時点の予測だった09年のマイナス1.4%、10年のプラス2.5%から、それぞれ上方修正した。

 2010年末以降は4年間にわたり、世界経済は平均で4%をやや上回る成長を遂げると予想。金融危機が起きる前の5%に近づくとの見通しを示した。 

 先進国経済については、09年はマイナス成長になるが、10年は低水準ながらも成長を取り戻す見込みだとして、米国、ユーロ圏とも10年はわずかなプラス成長になるとの予測を示した。

 IMFによると、先進国ではスペインだけが2010年もマイナス成長が続く見通し。

 一方、新興国や発展途上国では先進国に先んじて景気回復が始まっており、IMFによると、2009年は1.5%成長し、10年には5%に成長が加速する見込み。中国とインドが景気回復をけん引するほか、中南米でも安定化の兆しが現れているという。

 IMFは中国の10年の成長率見通しについて、7月時点予測の8.5%から9%に引き上げた。

 金融危機による打撃が大きかった東欧地域に関しては、ラトビアやリトアニア、エストニアなどバルト海沿岸諸国を中心に、他の新興国よりも回復が遅れると予想。一部の発展途上国でも貧困が一段と深刻化する可能性がある、と指摘した。

 IMFは、全般的な世界経済の回復ペースはしばらく低水準で推移するだろうと警告し、最大のリスクは、各国政府が景気刺激策の解除時期を早まって判断し、景気回復が腰折れすることだとの見方を示した。

 そのうえで、政策当局者に対し、金融セクターを強化する努力を緩めたり、景気刺激策を時期尚早の段階で解除して景気回復を損ねることのないよう、注意を促した。

 さらに、各国政府は成長へのリスクが顕在化した場合に新たなイニシアティブを導入する用意を整えておく必要があると指摘。また、景気回復の基盤が固まれば財政赤字の削減に努めなければならない、との考えを示した。

 主要国については、インフレ率が低水準にとどまるとみられるため、当局は緩和的な政策を維持する余裕があると指摘。その一方で、今後は景気刺激策の解除を早まったり、解除に出遅れて財政をさらに悪化させることがないよう、バランスの取れた政策運営が求められるとの考えを示した。

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