for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

7─9月期実質GDP2次速報は02年4─6月期以降最大の修正

 [東京 9日 ロイター] 内閣府が9日発表した2009年7─9月期実質国内総生産(GDP)の2次速報値は、前期比プラス0.3%となった。年率換算はプラス1.3%。2四半期連続の増加となった。

 12月9日、内閣府が発表した2009年7─9月期実質GDPの2次速報値は前期比プラス0.3%となった。写真は2007年3月、都内で(2009年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 ただ、1次速報値(前期比プラス1.2%、年率換算プラス4.8%)からは大幅に下方修正された。GDPの算出に法人企業統計の新たなデータが加わったことにより、民間設備投資と民間在庫が下方修正されたことが主因。修正幅は02年4─6月期の現行統計開始以降で最大となる。

 ロイターが行った事前予測調査では、中央値が前期比プラス0.7%、年率プラス2.8%となっていた。

 <民間設備投資は6期連続の減少>

 1次速報から大きく修正されたことについて津村啓介内閣府政務官は「法人企業統計を取り込んだからに尽きる」と説明し、需要側統計である法人企業統計と供給側統計である鉱工業生産の差が大きかったと指摘した。差が大きかった業種は自動車と窯業・土石だという。

 民間設備投資は前期比プラス1.6%から同マイナス2.8%に下方修正され、6期連続で減少した。これは9期連続で減少した1974年1─3月期から1976年1─3月期以来の長期間となる。津村政務官は「依然として設備過剰感が残る中で、企業の設備投資抑制姿勢が続いていたということが、あらためて確認された」と述べた。民間在庫品増加の成長率への寄与度は前期比プラス0.4%からプラス0.1%に下方修正された。

 外需寄与度は0.4%と1次速報と変わらなかったが、内需寄与度は1次速報のプラス0.8%から同マイナス0.1%に下方修正された。1次速報発表時に津村政務官は、内需主導の景気回復への道筋が見えた可能性があるとの認識を示したが、今回の結果を踏まえ「若干再検証する必要がある」と指摘した。

 一方、民間消費については前期比プラス0.7%からプラス0.9%に上方修正された。エコカーやエコポイントなどの優遇措置が押し上げに寄与したという。

 <名目GDPは1991年7─9月期程度の水準に減少>

 名目GDPは前期比マイナス0.9%(1次速報値はマイナス0.1%)、年率ではマイナス3.4%(1次速報値はマイナス0.3%)となり、6四半期連続のマイナス。金額ベースでは470兆9541億円と1991年7─9月期程度の水準に落ち込んだ。

 GDPデフレーターは、1次速報の前年同期比プラス0.2%から同マイナス0.5%に大きく下方修正され、4─6月期と同じマイナス幅となった。控除項目である輸入デフレーターの下落幅が、前年同期比マイナス28.9%からマイナス26.3%に一時速報から修正されたことが主因という。国内需要デフレーターは前年同期比マイナス2.6%から同マイナス2.8%に下方修正された。これは1958年7─9月期(前年同期比マイナス3.9%)以来の大幅なマイナスとなる。

 みずほ証券・チーフマーケットエコノミストの上野泰也氏は、日本経済全体およびその将来像を考える上で名目GDPに注目し、「厳しい実態には変わりがない」と指摘。「むしろ厳しさの度合いは今般の統計改定によって増したと言うことができるだろう」との見方を示した。その上で「名目GDPが伸びるどころか縮んでいること、そこからくるデフレ状況の深刻化は、長期金利の低下を促す重要なファクターである」と指摘した。 

 農林中金総合研究所・主任研究員の南武志氏は09年度の成長率見通しに関して「今回の2次速報が予想外に弱いほか、根強い円高圧力などを考慮する必要がある」としたが、「08年度確報などによってゲタが上方修正(マイナス4.2%ポイントからマイナス3.8%ポイント)されたこともあり、小幅の修正で済む可能性が高い」との見方を示した。

  (ロイター日本語ニュース 武田晃子)

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up