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ギリシャは他国に救済求めず、投機筋の攻撃を非難=首相

 [ベルリン/ダボス 28日 ロイター] ギリシャのパパンドレウ首相は28日、ギリシャは他国に救済を求めておらず、ユーロ圏の「弱いつながり」を攻撃する投機の犠牲になっているとの認識を示した。

 1月28日、ギリシャのパパンドレウ首相はギリシャは他国に救済を求めていないと述べた。26日撮影(2010年 ロイター/Vincent Kessler)

 首相は、ユーロへの反対という隠れた動機を持った投機筋がギリシャに攻撃を仕掛ていると指摘した。

 ドイツ財務省は28日声明を発表し、ギリシャを支援する計画はないことを明らかにした。フランス政府関係筋も同日ロイターに対し、仏政府はギリシャ支援に関してドイツや他の国と協議していないと述べた。

 パパンドレウ首相は、スイスのダボスで開かれている世界経済フォーラムで、ギリシャがユーロ圏を離脱することはなく、加盟国としての規律を守り、財政赤字の削減と構造改革を推進していくと表明。

 スペインのサパテロ首相も同フォーラムで、ユーロ創設に反対した人間がユーロに圧力をかけていると批判した。

 <信頼感の欠如>

 パパンドレウ首相は、投資家の信頼を早期に回復するため、税制と年金制度の改革を前倒しで実施すると表明。

 ロイター・インサイダー・テレビに対し、ギリシャが国際通貨基金(IMF)に求めているのは資金ではなく知識だと語り、欧州連合(EU)からの資金援助も必要としていないと述べた。

また、税制改革を4月から2月に、年金改革を6月から3─4月に、それぞれ前倒しする方針を示し、「市場に信頼感の欠如や警戒感が見られる時期をできるだけ短くするため、できるだけ早い時期に実施したい」と語った。

 ユーロは、ギリシャの財政問題などを背景に昨年7月以来初めて、1ユーロ=1.40ドル割れの水準で取引されている。ギリシャ国債とドイツ連邦債の利回り格差は、ユーロ発足以降で最大の4.05%ポイントまで拡大した。

 仏ルモンド紙は28日、ギリシャの財政問題解決に向けフランスとドイツを含むユーロ圏各国が支援を検討していると報じたが、ドイツ政府はこれを否定。

 ドイツ財務省は声明で「ギリシャには自力でユーロ圏の安定に責任を果たす義務がある」とし「このためギリシャの財政問題克服を支援するための財政支援をドイツ政府は検討していない。これは想定されるユーロ圏全体による支援と、2国間での支援の双方にあてはまる」との立場を示した。

 フランス政府関係筋は「(ギリシャ)支援計画は承知していない。そのような計画はなく、(ドイツやその他の国と)協議もしていない」と述べた。その上で「ギリシャは自助努力を続けており、市場から資金を調達する道を探っている」と語った。

 <危険なほどの弱さ>

 パパンドレウ首相は、ルモンド紙の報道について、ギリシャが目指しているのは市場からの資金調達だと発言。

 「われわれは(市場)以外からの資金調達を求めていない。欧州連合(EU)から資金を調達しようとはしていない」と述べた。

 28日の市場では、ポルトガル10年債のドイツ連邦債10年物に対する利回りスプレッドも、前日終盤から8ベーシスポイント(bp)拡大、一時112bpとなった。

 スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ポルトガルの信用格付けについて、欧州連合(EU)の安定・成長協定順守に向けた同国の2010年以降の取り組みを見極めてから、格下げを行うかどうかを判断することを明らかにした。

 ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ポルトガル政府の最新の財政見通しは今後の困難な課題を示していると指摘した。

 ドイツのブリューデレ経済技術相は28日、単一通貨のユーロを使っている多くの国は「危険なほどの弱さ」を抱えており、他のユーロ圏諸国に「致命的な」影響を及ぼす恐れがある、との認識を示した。

 同相は連邦議会下院で「ユーロ圏の一部の国は危険なほど弱さを示している。それはすべてのユーロ圏諸国に致命的な影響を及ぼす可能性がある」と述べた。 さらに、銀行は金融危機のコストを正当な程度負担する必要がある、と指摘した。

 28日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場では、ギリシャ国債の保証料が過去最高水準を更新。

CMAデータビジョンによると、ギリシャのCDSスプレッド(5年物)はニューヨーク市場終盤の374.1bpから400.5bpに拡大した。

 ルモンド紙は、政府高官の話として、複数の政府がギリシャへの支援をめぐり協議していると報道。ギリシャに対する2国間融資や欧州連合(EU)の構造基金の前倒し供与などが検討されていると伝えた。

 アテネのドロメウス・キャピタルのポートフォリオマネジャー、Jason Manolopoulos氏は「今のままでは、市場は次のギリシャの資金調達に応じたいとは思わないだろう。市場は具体的な対策を求めている」との見方を示した。

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