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焦点:トヨタの2月米販売減は想定範囲内、販促費負担を懸念

 3月3日、トヨタの2月米自動車販売台数の減少幅は想定範囲内との見方が多いが、販促費の負担を懸念する向きもある。2月2日、カリフォルニア州のディーラーで撮影(2010年 ロイター/Robert Galbraith)

 [東京 3日 ロイター] トヨタ自動車7203.Tの2月米自動車販売台数が、前年比8.7%減の10万0027台と2カ月連続で大幅に減少し、市場シェアも12.8%と前年同月の15.9%から大きく低下したことが2日発表の販売統計で明らかになった。

 市場では想定の範囲内との見方が多いが、2日には米国でのゼロ金利ローンの実施を発表するなど販売促進費の負担が、ジワリとトヨタの収益構造にのしかかるリスクが出てきた。

 米調査会社オートデータが公表した2月米自動車販売によると、フォード・モーターF.Nが前年同月比43%増、ゼネラル・モーターズ(GM)が12%増、日産自動車7201.Tが29%増、ホンダ7267.Tが12%増、現代自動車005380.KSが11%増だった。前年2月が金融危機後の不況だった影響で、ライバル各社が軒並み販売台数を増やす中で、トヨタの不振が際立っている。カローラの生産・販売停止などが響いたとみられ、シェア水準は05年7月以来の低さとなった。

 ただ、JPモルガン証券・アナリストの高橋耕平氏は「トヨタの減少幅は、ほぼ想定通り。同社の顧客による買い控えは起こっているが、他社に需要が流れたとまでは言えない」と指摘。リコール(回収・無償修理)問題が落ち着けば、3─6カ月でトヨタの販売水準は戻る可能性があるとの見方を示した。新生証券の松本康宏・債券調査部部長も、トヨタの2月販売は「落ち幅が意外と小さい」と指摘。GMも130万台のリコールを発表するなど「トヨタ以外のメーカーも規模の大きなリコールを始めており、品質問題はトヨタだけでないとの冷静な見方が、米国でも広がりつつある」とみている。トヨタ系部品メーカー役員も「それほど無茶な落ち込みではなく、ある程度山場は越えた感じ」と述べ「トヨタが元運輸長官を起用することで、米国の利用者にも安心感が広がるのでは」と期待する。

 米自動車専門ウェブサイト「トゥルーカードットコム」のジェシー・トプラク・アナリストは「これだけいろいろと問題がありながら、9%しか販売が落ちないのは、いかに消費者の間でブランドが強いかの証し」と述べた。

 一方、鋼材メーカー幹部は「他の自動車メーカーよりもトヨタの販売台数の増加が数%少ない、といった状況がかなり長期に続く可能性がある」と指摘する。JPモルガンの高橋氏も「トヨタの販売奨励金がかさむことはありうるかもしれない」と予想する。実際、トヨタは2日(米国時間)に自動車ローンの金利をゼロにするなど、新たな販促キャンペーンを米国で実施すると発表している。国内はエコカー減税と新車購入補助金に下支えされるなか、米国では大規模販促で生産・販売台数の規模を維持する形となり、今後の動向が注目される。

 (ロイター日本語ニュース 竹本 能文記者;編集 田巻 一彦)

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