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国内投信の投資対象が多様化、通貨選択型には新通貨も

 [東京 25日 ロイター] 個人投資家の高分配志向や高成長期待を背景に、国内投信の投資先が多様化している。投資対象地域が新興諸国の中でも広がりをみせているほか、通貨選択型には新たな通貨が登場。既存のファンドに新たな通貨コースを追加する動きも出ている。 

 5月25日、国内の通貨選択型ファンドでは、新たに中国元やインドネシアルピアなどを追加するファンドが増えている。写真は人民元紙幣。4月に台北で撮影(2010年 ロイター/Nicky Loh)

  <新たな投資先にインドネシアやベトナム、南アフリカ>  

 5月に設定予定の投信には、新たな新興諸国の名前が並んでいる。大和証券投資信託委託は27日に「インドネシア株ファンド」を、キャピタル アセットマネジメントは28日に「フィリピン株ファンド」を設定する。6月には野村アセットマネジメントが「南アフリカ資源関連株投信」を、SBIアセットマネジメントが「SBI グレーターチャイナCBファンド」を設定予定。「グレーターチャイナCBファンド」は中国本土・香港・マカオ・台湾およびその他のアジア諸国の転換社債(CB)が投資対象だ。 

 また大和投信はきょう、ブラジル国債6割と残り4割をベトナム株式あるいはインドネシア株式に投資するファンド「ツインアクセル」2本を設定した。ベトナム株式が組み入れられたファンドは募集金額270億円に対してほぼ満額の約262億円が集まったほか、インドネシア株式も約240億円を集めた。

 一方、既存ファンドでも投資先は拡がりを見せている。新光投信の「りそなプレミアム・インカム2008─12」62006891JPや「プレミアム・インカム実績分配ファンド」62007071JPは3月中旬から、さらなる通貨分散を目指し、新たにインドネシアルピアへの投資を開始している。 

 新興国投資では、先駆けである「BRICs」(ブラジル、ロシア、インド、中国)に次いで、「VISTA」(ベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン)や「MENA」(中東・北アフリカ)など、いくつかの造語ができたが、最近では新版BRICsとして、コロンビア、インドネシア、ベトナム、エジプト、トルコ、南アフリカの6カ国を指す「CIVETS」や、中国、インド、インドネシアを組み合わせた「チャインドネシア」などが登場。投資先はじわじわと拡大中だ。

 足元ではソシエテジェネラルアセットマネジメントが約490億円を集めて3月に設定した「アムンディ・チャインドネシア株投信」62007534JPの純資産残高は約730億円(基準価額9024円、24日時点)にまで拡大している。 

  <通貨選択型で追加される人気通貨は、中国元やインドネシアルピア> 

 高い分配実績が投資家の心をつかんで離さない通貨選択型ファンドは、09年に登場して以来1年半も経たずに残高が4兆円を突破した(4月末時点)。この通貨選択型ファンドでは、新たに中国元やインドネシアルピアなどを追加するファンドが増えている。「昨年秋ごろから中国元建てで投資できるものはないか、といった問い合わせが増えてきた」(大手証券)といった声もあり、中国元の切り上げ期待に着目する投資家ニーズが背景にあるほか、インドネシアは豊富な人口や消費拡大に伴う経済成長などが注目されている。 

 三菱UFJ投信は今月6日、09年4月に設定した「三菱UFJ 新興国債券ファンド 通貨選択シリーズ」(計8本、含マネープール)に、新たに「中国元コース」と「インドネシアルピアコース」を追加した。2通貨を追加することで、同シリーズが取り扱うのは円、米ドル、ユーロ、豪ドル、ブラジルレアル、南アフリカランド、トルコリラ、中国元、インドネシアルピア──の9通貨となった。

 国際投信投資顧問も3月下旬、昨年9月に設定した「新興国公社債オープン(通貨選択型)」(計6本、同)に「中国元コース(毎月決算型)」を追加。円、米ドル、豪ドル、南アフリカ・ランド、ブラジル・レアル──に中国元が加わり6通貨が用意された。他にもドイチェ・アセット・マネジメントは3月、昨年12月に設定した「ドイチェ・グローバルREIT投信(通貨選択型)」(計11本)に中国元とロシアルーブルを投入。ひとつの通貨選択型ファンドで扱われる通貨数は着実に増加傾向にある。

  <新興諸国への投資ニーズ、個人だけでなく法人需要も> 

 きょう大和投信が設定したブラジル国債とベトナム株式あるいはインドネシア株式に投資する「ツインアクセル」は2本で500億円を超える資金を集めた。販売会社の大和証券によると、新興諸国への投資ニーズは強く、中でもベトナムやインドネシアの人気は高い。「新年度の運用方針が決定した時期に加えて円高だったこともあり(ツインアクセルは)法人の買いが通常の5割増と多かった」という。こうした国への投資は従来、多くて数%程度の組み入れファンドが多く、単一国投資に近いファンドは少なかったことも人気につながった。 

 (ロイター日本語ニュース 岩崎 成子記者;編集 石田仁志)

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