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ECB、ギリシャ国債に5%の追加ヘアカット適用へ

 [フランクフルト 15日 ロイター] 欧州中央銀行(ECB)は資金供給オペの担保として受け入れるギリシャ国債について、追加で5%のヘアカット(担保の掛け目)を適用する。ECBの報道官が15日明らかにした。

 ムーディーズ・インベスターズ・サービスが前日、ギリシャ国債を投機的(ジャンク)等級に引き下げたことを受けた措置。

 同報道官はロイターに対し「追加で5%のヘアカットを適用する」と述べた。

 追加ヘアカットの適用により、市中銀行はギリシャ国債を担保にすると、他のユーロ圏国債を担保にした場合に比べ、ECBからの借入額が目減りする。

 アナリストは、ギリシャ格下げとそれに伴う追加ヘアカット適用は、ECBの国債買い入れプログラムを加速させる可能性があると指摘。

 ノルデア銀行の債券アナリスト、ジャン・ボンゲーリック氏は「これは無論マイナス要因で、(ギリシャ国債買い入れに向け)ECBに一段の圧力をかけることになる。ただ、それにも増して重要なことは、ギリシャ国債が依然担保として通用することだ」と述べた。

 ビーニ・スマギECB専務理事はニューヨークで講演し、ECBによる国債買い入れは政府救済が目的ではないと指摘した。

 「中銀が流動性危機において市場機能の支援を求められることがあっても、民間であれ公的機関であれ、破たん機関の救済を引き受けることはできない」とし、ECBの国債買い入れプログラムは市場機能の整合性を回復させることを意味し、政府債務への融資ではない、と語った。

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