[ブリュッセル 29日 ロイター] 欧州司法裁判所は27日、アンハイザー・ブッシュ・インベブABI.BR は「バドワイザー」の欧州連合(EU)域内での商標登録について、同社の訴えを棄却し、商標をめぐる14年の法廷闘争に終止符を打った。
「バドワイザー」とはチェコの町バドワイス(現チェスケ・ブジェヨビチェ)を意味する。この町には13世紀からビール醸造の歴史があり、チェコのビールメーカー、ブデヨビツキー・ブドバーはこの町が本拠。アンハイザー・ブッシュは1996年に「バドワイザー」をEU圏で商標登録しようとしたが、ブドバー側はこれに異議を申し立て、EUの商標登録担当部局はアンハイザーの登録を拒否したため、訴訟に発展していた。
ブドバーのスポークスマンは今回の判決は、もはやアンハイザー・ブッシュ・インベブによる別の国での商標登録や訴訟が相次ぐ脅威がなくなったことを意味するとコメントした。同社は「バドワイザー(Budweiser)」を欧州19カ国で商標登録していた。
アンハイザー・ブッシュ・インベブは今回の判決の同社の事業への影響はないとしている。同社はEU27カ国中、23カ国で「バドワイザー」または「バド」を登録している。