[インディアナポリス 24日 ロイター] 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は24日、景気の二番底リスクがここ半年で高まったとの見解を示した。
総裁は当地で行われた住宅関連イベントで講演し、高水準の失業率や住宅市場の低迷により景気回復はぜい弱な足取りとなっていると指摘。「二番底は最も可能性が高い結果ではないが、今後の(米経済の)回復の強さを懸念している」と語った。
また、これらの要因を背景に、連邦準備理事会(FRB)による超緩和的金融政策は適切、との見解を示した。
現在9.5%となっている失業率について、予見し得る期間は不快なほど高い水準にとどまる、と述べた。
総裁はまた、住宅差し押さえ回避のためのローンの条件変更への取り組みは、問題の大きさに比べれば「焼け石に水」との見方を示した。
住宅ローンの証券化プロセスについて「債権回収会社(サービサー)とローン会社の間に利益の相反を生み出したようにみられる。このような障害により、(住宅ローンの)変更件数が望んでいた水準を下回っている」と分析した。