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ドル81円後半、月末の実需売りに押され直近安値の攻防

 [東京 28日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点とほぼ同じ81円後半。直近安値の攻防になっている。2月末日とあって実需による月末の円買いがドル/円を圧迫し、直近安値水準でもみあっている。

 2月28日、午後3時のドル/円は、NY市場午後5時時点とほぼ同じ81円後半を推移。写真は昨年9月、都内で撮影(2011年 ロイター/Yuriko Nakao)

 原油価格が再び騰勢を強め、安全志向から米債利回りが低下(価格は上昇)地合いにあり、ドルの上値を重くした。一方、ドルは下値の買い注文をにらんで下げ渋り、81円後半で下値もみあいになった。 

 ドル/円は午後3時現在、24日につけた直近安値(81.62円)の攻防になっている。2月末日とあって「月末需給が主導している。実需による円買いが断続的に出ている」(大手銀行)ことが、ドル/円を圧迫した。サウジによる原油増産をにらんでいったん調整した原油価格が再び騰勢を強め、米債利回りもじわり低下し、ドル売りを支援した。直近安値を割り込むと、ドルは約3週間ぶりの安値となる。

 一方で、81円半ばには比較的規模の大きい買いが入っているとの観測があり、ドルは直近安値までは下がるが、そこで下げ渋る展開が続いている。国内機関投資家の買いを指摘する声も出ていた。 

 <米2年債利回りがじわり低下>

 米2年債利回りは午後3時現在、0.7078%付近の気配で、米国市場終盤の0.7196%からじわりと低下している。

 日興コーディアル証券シニア債券為替ストラテジスト、野地慎氏は原油高の影響を指摘。アジア時間に原油価格が再び上昇しており、「原油高が物価上昇を通じて利上げ期待につながりやすい欧州と比べ、米国はガソリンの個人消費に占めるウエートが高く、個人消費主導の景気回復シナリオに水を差す。特に期間の長い債券の買い材料になる」と話している。野地氏は、米10年債は3.25%、米30年債は4.3%程度まで低下余地があるとみている。

 一方同氏は、ドル/円との相関がより強いとみられる米2年債については「(米量的緩和政策を考えれば)低下余地は限られ、0.7─0.8%レンジとみている。ドル/円の急落につながりにくい」とみている。

 <IMMの円売り越し拡大で日本国債格付け見通し引き下げの影響も>

 2月16─22日までの週のIMM先物の取組では、円の売り越しが拡大した。ドル/円は16日に83.98円の直近高値をつけた後は上値が重くなった一方、21日までは下値も83.01円までと下げ渋っていた。22日はムーディーズが日本国債の格付け見通しを「ネガティブ」に引き下げているほか、中東情勢を受けて一時的に有事のドル買いが入っていた。

 市場では「ヘッジファンドなどが格付けをにらんで大規模な円ショートポジションを構築したのではないか。ここでポジションが傾いた分、その後、巻き戻しでドル/円の下落が急になった可能性がある」(大手銀行)との声が上がっている。 

(ロイターニュース 松平陽子)

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