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投信の東電株外しが加速、公共株としての安泰銘柄からちょう落

 [東京 6日 ロイター] 個人マネーを運用する投資信託の組み入れ銘柄から東京電力9501.Tを外す動きが加速している。震災後の原発事故の長期化を受け、当初はウエートの引き下げで対応していた投信も、投資ユニバース(投資候補となる銘柄群)自体から外し、東電株をすべて売却するところも出ている。

 運用各社が4月中旬に、3月の月次運用リポートをまとめ開示する時期になれば、東電株の売却や組み入れ比率の引き下げを進めた実態がさらに明らかになる可能性がある。 

 運用スタイルによって対応が異なるのも特徴だ。アクティブファンドは早い段階で東電株に見切りをつけている。一方でパッシブファンドでは「(東電株が)ベンチマークから外れるようなことがない限り、現時点では売却することはないだろう。ベンチマークに連動するよう運用しているファンドは、極力トラッキングエラーを小さくしようとしており、なかなか売却は難しい」(国内投信)との声もある。 

 東電9501.T福島第1原発事故では放射性物質の大気中への放出に加え、放射能汚染水の海洋への放出が続くなど、事態の収束は長期化の様相を呈している。自然環境に深刻な影響を及ぼす懸念や損害賠償額の拡大など問題は山積で、格付け会社が相次いで東電の格付けを引き下げるなど、公共株として「勝ち組」に安泰していた東電株への評価は、ちょう落の一途をたどっている。

 東電株は5日の東京株式市場で、1951年12月に付けた上場来安値393円を下回り、約59年ぶりの安値に下落。前日比ストップ安の362円で引けた。 

 ◎全株売却(公表日) 

 ・住信アセットマネジメント:「住信SRIマザーファンド」を投資対象とする同社の各SRIファンド(「住信日本株式SRIファンド」62005601JP、「住信SRI・ジャパン・オープン(愛称:グッドカンパニー)」62004458JP、「すみしんDCグッドカンパニー(社会的責任投資)」62004519JP、「STAM SRI・ジャパン・オープン(SMA専用)」62005934JP)と「生物多様性企業応援ファンド(生きものがたり)」が保有していた東電の全株式を売却、3月末時点で保有がないことを公表(4月1日)。 

 ・ニッセイアセットマネジメント:「ニッセイ日本勝ち組ファンド」62004193JP、「同(3カ月決算型)」62005609JP、「同(毎月判定型)」62007200JPにおいて、臨時の銘柄入れ替えを実施。東電を売却し、代わりに関西電力9503.Tを買い入れしたと公表(3月17日)。 

 ◎投資ウエート引き下げなど

 (運用各社は投資する個別銘柄の売買やウエート変更についてコメントすることはなく、個別銘柄の情報は運用各社が公表する週次や月次のリポートから推測) 

 ・野村アセットマネジメント:「レインボーファンド(公共株ファンド)」62000007JPの月報(2月末)では組入上位銘柄2位に東電株がランクイン。投資ウエートは7.3%、電気・ガスセクターの組入比率は22.5%だったが、4月1日付週報では、電気・ガスセクターのウエートは19.9%になり、上位10銘柄から東電の名は消えた。代わりに関西電力9503.Tのウエートが2月末時点の5.5%から5.7%となり組入れ3位にランクアップしたほか、中部電力9502.Tがウエート3%で10位に顔を出した。 

 ・三菱UFJ投信:「日本株アクティブファンド<愛称:凄腕>」62003355JPの週報(3月11日時点)で、組入比率2.64%で上位10銘柄に入っていた東電は、同18日時点で上位10銘柄から消えた。 

 (ロイターニュース 岩崎 成子)

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