[ニューヨーク 5日 ロイター] ムーディーズ・インベスターズ・サービスは5日、ポルトガル国債の格付けを「Baa1」から投機的等級の「Ba2」に4段階引き下げた。見通しは「ネガティブ」。
資本市場に復帰する前に第2次金融支援が必要になるリスクが高まっているとした。
格下げは、欧州連合(EU)・国際通貨基金(IMF)から融資を受けた際に合意した財政赤字削減、および債務安定化の目標を完全に達成できないとのムーディーズの懸念を反映している。
ムーディーズは、ポルトガルが2013年下半期以降も持続可能な金利で市場から資金を調達できない公算が大きいと指摘。同国は、歳出削減、税金支払い義務順守の改善、経済成長の達成、銀行システムの支援の面で大きな課題に直面しているとした。
大手格付け会社でポルトガルの格付けを投機的等級に引き下げたのは、ムーディーズが初めて。スタンダード&プアーズ(S&P)とフィッチはポルトガル格付けを現在、投資適格等級の最低水準となる「BBBマイナス」としている。