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米債務上限問題、下院共和党がベイナー議長案の採決見送り

 7月28日、米連邦債務上限引き上げ問題で、野党共和党のベイナー下院議長が提出した案は、同党内の反対を崩せず、米下院は採決を見送った。今月25日撮影(2011年 ロイター/Jason Reed)

 [ワシントン 28日 ロイター] 米連邦債務上限引き上げ問題で、野党共和党のベイナー下院議長が提出した案は、同党内の反対を崩せず、米下院は採決を見送った。これについて共和党は29日午前10時(日本時間午後11時)に緊急会合を開くことを決めた。

 下院では当初、28日午後5時45分から6時15分(東部夏時間、日本時間29日午前6時45分から7時15分)の間に、ベイナー議長の提案が採決される予定だった。同案については、共和党保守派から歳出削減幅が小さいとの強い反発があり、党内から可決に必要な支持を得られなかったとみられる。 

 民主党の関係者はこれより先、共和党は下院で法案を可決するために必要な217票の確保には、あと2─4票ほど足りないと述べていた。関係者の間では、ベイナー議長が保守派の支持を獲得するため、10年間に渡って約9000億ドルを削減するという内容を修正する可能性があるとの観測が出ている。

 ベイナー議長の案がたとえ共和党多数の下院を通過しても、民主党が多数派である上院では否決されるのが間違いないとみられているが、妥協に向け一歩近づくとの期待もでていた。民主党は、ベイナー議長案の採決見送りは、同議長の立場が弱くなることを意味し、今後の交渉が一段と困難になるとみている。

 8月2日の期限を前に、デフォルト(債務不履行)や格下げへの懸念が高まっている。カーニー大統領報道官は、記者団に対して、オバマ大統領の最優先課題は「不透明感を払しょくし、米国のデフォルトを回避することだ」と述べ、対立をやめ妥協するよう議会に呼び掛けた。

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