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外為市場は政府・日銀の一手注視、先手打ちにくいとの見方も

 8月22日、前週末にドル/円が最安値を更新し、アジア時間の外国為替市場は政府・日銀の出方に注目が集まった。写真は都内の為替ディーラー(2011年 ロイター/Toru Hanai)

 [東京 22日 ロイター] 前週末にドル/円が最安値を更新し、22日アジア時間の外国為替市場は政府・日銀の出方に注目が集まった。介入警戒感が下支えする一方、バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長の講演までは日本側から先手を打ちにくいとの見方も出ている。欧米株が急落すれば、ドルは再び下値を試す可能性があると警戒されている。

 22日のドル/円は、ニューヨーク市場終値から10銭ほど高い76円半ばで始まり、まとまったフローが出たことで一時77.23円まで上昇した。早朝の薄商いを狙った仕掛け売りもみられず、おおむね落ち着いた取引が続いた。75.941円という最安値をつけたことで、「政府・日銀が円高対策を打ってくるであろうとの期待が逆に強まった」と、外為どっとコム総合研究所の植野大作社長は言う。

 しかし、ドル/円も日経平均も懸念されたほど変動しなかったためか、今のところ政府要人から円高をけん制する発言が聞かれるだけ。介入を含め、当局から具体的な対策は出ていない。このため市場からは「財務省としては、できれば介入はジャクソンホールまで温存したいところだろう」(国内銀行)との声も多くなっている。

 FRBのバーナンキ議長は26日、ワイオミング州ジャクソンホールで講演する。講演に向けて米国では株価が続落、金利も超低水準で推移しており、量的緩和第3弾(QE3)の催促相場の様相を呈している。仮に政府・日銀が円高対策を打ち出した後に、同議長が追加緩和を示唆すれば、日本の対策は効果がなくなる恐れがある。

 日本が8月4日に円売り介入し、同時に追加の金融緩和を発表してから5日後、米連邦公開市場委員会(FOMC)がゼロ金利政策を維持すると表明し、日米の金利差縮小の思惑からドル/円に下押し圧力がかかった。「前回は日本が介入をやった後に、FOMCで後出しじゃんけんをされてしまって、介入の賞味期限が数日しか持たなかった」と、外為どっとコム総研の植野氏は指摘する。今回は「環境が許せばジャクソンホールまでは口先介入、レートチェックだけで済ませたいところだろう」という。

 しかしながら、このところ市場が荒れるのはアジア時間帯よりも欧米時間帯であり、円高再進行の警戒感は強いままだ。欧米時間帯に入ってから株が大きく下落し、リスク回避が強まって円買いになるパターンが多い。

 また、介入が実施されたとしても、日本の単独介入になると市場は読んでいる。FRBや欧州中央銀行(ECB)に介入を「委託することもできなくはないが、やりにくいだろう」と、みずほ証券FXストラテジストの鈴木健吾氏は言う。介入警戒感も欧米時間になれば薄らぐため、ドル/円は下値を試しやすいとみられている。

 (ロイターニュース 久保 信博 編集:伊賀大記) 

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