for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up

富士フイルムと協和キリン、バイオ後発薬で合弁設立へ

 [東京 16日 ロイター] 富士フイルムホールディングス4901.Tと協和発酵キリン4151.Tは16日、折半出資でバイオシミラー(バイオ後発薬)の開発・製造で合弁会社を設立すると発表した。合弁会社の資本金は未定。

 2012年春をめどに新会社を設立し、2013年に候補薬第1弾の臨床試験を開始する。バイオ医薬品の特許切れに伴い、今後市場の拡大が見込まれる分野で、バイオ医薬品のノウハウを持つ協和キリンと高い品質管理技術や解析技術を持つ富士フイルムが組むことで、安価で高品質なバイオ後発薬の生産につなげたい考え。  

 富士フイルムの古森重隆社長は会見で「ヘルスケアは長期的な柱になる事業」と位置付けた上で、「この分野での世界でのリーディングポジションを獲得する」と語った。

 協和キリンの松田譲社長は「バイオ医薬品の生産技術の進歩は激しい。富士フイルムとの合弁で、画期的なバイオシミラー生産技術を確立する」とした。

 すでに、臨床入りする薬剤の候補はリストアップしているという。当初は、協和キリンの高崎工場を生産拠点とする。販売を国内で行うか、海外展開するかなどは今後詰める。

 両社とも、バイオ新薬はそれぞれの会社で行うことになる。今回の合弁以外の提携の可能性について、協和キリンの松田社長は「合弁を進める中でいろいろなことをやろうという話は出てくる可能性があり、その可能性は排除しない」とした。

 富士フイルムは中期計画の中で、メディカルシステム事業や医薬品事業を含むヘルスケア分野を、2010年度の2677億円から13年度に3700億円へ拡大させる計画を掲げている。古森社長は「自社での技術基盤構築に加え、他社との協業を積極的に行いながら、最適なポートフォリオを組み、医薬品事業を強化していきたい」と述べた。

 一方、協和キリンは、バイオ医薬品7品目を販売、9品目を開発中で、バイオ医薬品に関しては先駆的な企業。バイオ後発薬へ進出する理由については「新薬路線は堅持しつつ、技術の補完性があり、新しいビジネスモデルと両立できると判断した」と説明。合弁事業の中で開発した生産技術をバイオ新薬の生産にも活用していくという。

 バイオシミラーは、2010年で200億円の市場にすぎないが、両社は2015年に2000億円、2020年には2兆円の市場に拡大するとみている。

 後発薬大手の沢井製薬4555.Tの沢井光郎社長は従来から、バイオ後発薬について、調査・研究段階だとして、参入の表明に二の足を踏んでいる。というのも、バイオ後発薬は、従来の後発薬(ジェネリック医薬品)に比べて開発費用が大きくなる一方で、まだ使用する側の医師の理解などが進んでいないという現状がある。大手の参入により、市場の拡大に弾みがつく可能性がある。

 (ロイターニュース 清水 律子;編集 山川薫)

*内容を追加して再送します。

for-phone-onlyfor-tablet-portrait-upfor-tablet-landscape-upfor-desktop-upfor-wide-desktop-up