[ボストン 8日 ロイター] ヘッジファンド業界専門誌アブソルート・リターンの調査によると、世界の大手ヘッジファンドの一部は2008年上期、運用資産の大幅な減少に見舞われた。金融市場が混乱し、多くの投資家が資金の返還を要求したことが背景にある。
世界で最も大きな成功を収め、最も高額の手数料を徴収することでも知られるヘッジファンドの1つを運営するルネッサンス・テクノロジーズは、6月末時点の運用資産総額が前年比14.71%減の290億ドルとなった。
ただ、米ニューヨーク・ポスト紙は関係者の話をもとに、ルネッサンスの傘下ファンド、メダリオンの7月末の手数料引き後の投資収益率が48%だったと報じた。
ファラロン・キャピタル・マネジメントの資産は8.3%減の330億ドル、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントは7.9%減の269億ドルだった。
同紙によると 調査対象のヘッジファンドの35%が上期に資産が減少した。
世界最大のヘッジファンド・グループはJPモルガン・アセット・マネジメントで運用資産総額は481億ドル。07年7月1日時点では562億ドルだった。