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国際投信が8年ぶりに「グロソブ」分配金引き下げ

 [東京 19日 ロイター] 国際投信投資顧問は19日、同社の旗艦ファンドで、国内最大の公募投信である「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)<通称:グロソブ>」62002137JPの月次分配金額(=1万口あたり)を、40円から30円に引き下げた。

 2001年1月に60円から40円に変更して以来8年ぶり。世界的な金利低下と急速に進む円高が背景。同ファンドのホルダー(保有者)は推定約160万人。

 国際投信は今回の分配金見直しの背景について「グロソブは分配金に充当することができる繰越分配可能原資が約1500円あり、40円の分配継続は投信計理上は不可能なことではない」としながらも、「基準価額の下落と利息収入の減少という現状に鑑み、中長期的な安定分配や基準価額の安定成長を目指す観点から、分配金の引き下げが必要と判断した」という。

 定期分配型ファンドの代名詞である「グロソブ」は1997年12月18日の設定以来、08年12月の決算までで累計5891円を分配済みで、安定分配を基本に第37期(2001年1月決算)から第132期(08年12月決算)まで40円分配を実施してきた。きょう19日の第133期決算(09年1月決算)で8年ぶりに10円引き下げ分配額を30円とした。分配落後の基準価額は6154円で、純資産総額は4兆5269億9400万円。

 なお国際投信によると、今回の分配金の減額分10円は、キャッシュアウト(ファンドから流出) せずに資産の一部としてファンドに残り、運用が行われる。このため運用資産部分が限界的 には増加することになり、今後、投資環境が好転すれば収益が拡大する可能性が高くなるとしている。

 ファンドの投資成果は、投資期間における基準価額の騰落額とその間に受け取った分配金の累計額の合計となり、基準価額が下げたとはいえ、設定来のグロソブホルダーは損失にはなっていない。ただ業界関係者の間では「グロソブ分配金の引き下げは、他の分配型ファンドの分配金動向にも大きな影響を与えかねない。今後の投信市場への資金流入を左右するのでは」との見方も一部に出ている。

 国際投信投資顧問の取締役社長、吉峯寛氏は、08年末のロイターとのインタビューで「『グロソブ』については、定期分配ニーズの大きい顧客が購入しているということは十分認識しているが、世界の経済成長率が5%台だったものが2─3%台になってくるのであれば、運用の世界でも当然リターンは落ちてくる」とした上で、「状況が短期的なものではなく、トレンドとして想定し得るとなれば、そういった状況を見定めた上で決めていくことになる。過去においては基準価額が高い水準にあり、もっと分配して欲しいという声がある中でも、安定分配を基本に分配してきたからこそ、現在の分配原資が積み上がっているという背景もある。リスク・リターンと結び付ける形で、あらためて分配金の持っている意味合いを理解してもらう良い時期なのかもしれない」と述べていた。

 (ロイターニュース 岩崎成子記者)

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