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ラブホテル稼働率は08年も250%超=ニュー・パースペクティブ

 [東京 19日 ロイター] 日本のラブホテルに投資する英ジャパン・レジャー・ホテルズ(JPLH)JPLH.Lの資産を運用するニュー・パースペクティブ(東京都港区)は19日、運用先のラブホテルの稼働率が2008年も250%を超え、景気鈍化のなかでも潤沢なキャッシュフローを維持したことを明らかにした。

 同社のスティーブ・マンスフィールド最高経営責任者(CEO)がロイターとのインタビューで語った。

 同氏によると、景気後退のあおりなどで「今は日本のいたる所でラブホテルが売りに出ている」。ホテルの価格も1年前に比べ約4割下落しており「資金さえ調達できれば、なるべく早期に物件を追加取得したい」という。

 ただ、07年に表面化した米サブプラムローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題以降の信用収縮で、JPLHが昨年の新規株式公開(IPO)で調達した資金は当初計画の四分の一以下にとどまったほか、投資家のマインド低下や金融機関の貸し渋りですぐに資金調達するのも厳しく、「上場5年以内に資産を14倍の3億ポンドに拡大する」との当初計画は達成時期が遅れるとの見通しを示した。  

 <不景気に強いラブホテル> 

 日本のラブホテルへの投資に特化しているJPLHは、英ロンドン証券取引所LSE.Lの新興市場「AIM」に08年1月に上場した。保有するラブホテルは現時点で6軒。既存のラブホテルを買収し、改装した後に「BONITA」ブランドで運営するしくみで、実際の物件取得はファンドの形態で05年1月に開始している。マンスフィールド氏によると、保有ホテルの稼働率は05年が160%、06年が239%、07年が254%で、08年も250%を超えた。「業界の過去データなどからもラブホテルは景気後退による影響は受けにくいと言える」(同氏)。

 JPLHが5月に08年決算発表を予定しているため、同氏は「財務などの詳細は言えない」としながらも、上場前に達成していた8%の配当利回りについて「今でも大きくはずれていない」と語った。

 ホテル特化型の国内REIT(不動産投信)であるジャパン・ホテル・アンド・リゾート投資法人8981.Tの今期予想配当利回りは約19%で、JPLHの目標水準はこれを下回る。ただ、国内REITは昨年10月のニューシティ・レジデンス投資法人の破たん以降、リファイナンスリスク懸念などで全体に売り込まれているほか、「投資対象や投資家層が異なるため、直接比較しにくい」(国内運用会社のファンドマネージャー)と見る向きもある。

 マンスフィールド氏によると、現在起きている不動産業界の問題は過大なレバレッジを使った投資が原因で、JPLHの場合は、負債もなく「バランスシートは健全」という。 

 <ラスベガスの変革をラブホテル業界でも> 

 同氏は07年11月にロイターに対し、JPLHはIPOを通じて1億ポンドを調達し、その資金でホテルを追加取得することで5年以内に資産を14倍の3億ポンドに拡大する意向を示した。

 しかし、サブプライム問題などの影響で実際に調達できたのは2300万ポンド。同氏は「当初の戦略は変えておらず、ラブホテル業界で統合を推し進めたいが、そのスピードは当初予定から変更せざるを得ない」と指摘。金融危機の余波もあり、すぐに新たな資金を調達するのは困難だが、様々な調達方法を検討していく方針を示した。

 同氏によると、ラブホテルは国内に約3万軒あり、年間売上高4兆円の市場。所有者の9割は保有するホテルの数が5軒以下で「非常に細分化しているため、統合による効果が大きい」。マンスフィールド氏は、70年代には人気もなかったラスベガスが、巨大なホテルや娯楽施設を備えた人気の観光地に転換した例を挙げ、「ラスベガスで何が起きたかと言えば、大手投資家の資金が投入され、プロのノウハウが導入されたことで事業に透明性とアカウンタビリティーが加わった。我々は日本のラブホテル市場でも同じことを達成しようとしている」と語った。

(ロイター日本語ニュース 大林優香記者 程近文記者)

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