[ニューヨーク 21日 ロイター] - 21日の米国株式市場は上昇し、ダウとS&Pが終値で再び最高値を更新した。中国人民銀行(中央銀行)による2年ぶりの利下げを好感したほか、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が追加緩和期待を高める発言を行ったことが追い風となった。
ドラギ総裁は必要なあらゆる手段を使って「過度に低い」インフレを早急に押し上げなければならないと発言。ECBは同日、カバードボンドに続き、資産担保証券(ABS)の買い入れに着手したと明らかにした。
相場はこれを受けてほぼ全面高の展開となり、S&Pの主要10業種すべてがプラス圏で取引を終えた。
ダウ工業株30種.DJIは91.06ドル(0.51%)高の1万7810.06ドル。
ナスダック総合指数.IXICは11.10ポイント(0.24%)高の4712.97。
S&P総合500種.SPXは10.75ポイント(0.52%)高の2063.50。
週間では、ダウが1%、S&Pが1.2%、ナスダックが0.5%いずれも上昇。3指数そろって5週連続の値上がりとなった。
一方、大型のテクノロジー株はさえず、ナスダックの上値を抑えた。マイクロソフトMSFT.Oは1.5%、動画配信サービス大手ネットフリックスNFLX.Oは2.1%それぞれ下落した。
ゲーム小売りチェーン大手のゲームストップGME.Nは13%急落。前日発表した第3・四半期(8─10月)決算で、売上高と利益がいずれもアナリスト予想を大幅に下回ったことが嫌気された。
BATSグローバル・マーケッツのデータによると、米取引所の合計出来高は約65 億株で、月初来平均の63億5000万株を上回った。
騰落銘柄数はニューヨーク証券取引所が上げ2029で下げ1039(比率は1.95対1)、ナスダックは上げ1461で下げ1286(1.14対1)だった。
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