[東京 1日 ロイター] 三菱重工業7011.Tは1日、米ゼネラル・エレクトリックGE.Nが三菱重工を相手取った風力発電用の風車に関する特許訴訟で、米連邦巡回控訴裁判所が1件について、三菱重工の特許侵害はなかったとする米国際貿易委員会(ITC)の決定を支持せず、さらなる審理が必要としてITCに差し戻す判決を出したと発表した。
控訴裁判所は、GEによる3件の特許侵害訴訟のうち、他の1件についてはITCの決定を支持し、もう1件は2011年2月に権利期間が満了になったとして審理対象から外した。
三菱重工は、差し戻し審理対象の特許についても侵害しておらず、関税法337条違反もしていないと考えており、今後、必要な措置を講じていくとしている。また、今回の判決により、訴訟の対象となっている三菱重工の2.4MW風車の米国への輸入が直ちに差し止められることはないという。
ITCは差し戻し審理を行った後、最終決定を行う。
三菱重工とGEは、風力発電技術をめぐり訴訟合戦を繰り広げている。ITCは2010年1月に、三菱重工がGEの風力発電技術の特許を侵害した事実はないとの判断を下した。GEはこれを不服として同3月に控訴した。
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